シーラームに取り込まれた風を装って、
自分の欲を満たそうとするアズズ。
根源貴族に成って日の浅いタケル君は、
アズズの物言いを本気で信じてるようですが、
オクタヴィアだと簡単に、
芝居だと見抜くでしょうね。
作者からの返信
須藤 恭也様、毎度コメントとご愛読に深く感謝申し上げます、Ginranです!
パルメニさんはお馬になったシーくんに乗りながら、意識が乗っ取られて暴走機関車みたいに爆走する背中にしがみつきながら、必死にメッセージを書いた羊皮紙の欠片とお金をばら撒いてタケルくんへメッセージを送っていました。
届いたのは3〜4通ですが、実際はその十倍はヒトとすれ違うたびに「お願い、ダフトンの冒険者ギルドに送って――」「ダフトン、冒険者ギルド!」と叫んでいました。
殆どのヒトは「なんじゃありゃあ」「小銭拾えてラッキー」くらいにしか思わなかったようですね。
アズズはシーくんと繋がり、自分の知っている情報を彼に教えますが、その際シーくんに生まれた嫉妬心に気づき、芝居を打つことを決めました。
意識が溶ける……云々はまるっきり嘘。パルメニさんとは別に自由になる体を手に入れて暴れてみたいようですね。
シーくんの気持ちを考えると、ちょっと泣けますね。
セーレスと一緒にいるときにもっと意思伝達の手段があったなら、と思わずにいられません。
セーレスさんも感じ取ってはいたのかな?
結果として変わらなくても嫉妬するのは止められませんね。
まあ、セーレスと引き離されたのは全くちがう理由ですが…
作者からの返信
@isourounotama様、コメントいただき感謝申し上げます、Ginranです!
シーくんはリゾーマタにいた頃から、セーレスさんと意思疎通は出来ていました……が、シーくんはあの川辺にいた水の魔素の集合体なので、今の形になる前は、集合無意識の状態でした。
個ではなく群体であり、その状態で喜怒哀楽的な大まかな感情でセーレスと意思疎通をしていました。ただ大体セーレスと会う場合は嬉しい楽しい以外の感情はなかったようですが。
それが、セーレスが消え、待てど暮らせど彼女は来ず。やがて集合無意識に「セーレスに会いたい」という自我が芽生え、シーくんになったと思われます。
まあ今回のお話だけでは全てわからないと思いますが、次話でシーくんの意図、アズズの意図、どこまでが嘘でどこからが嘘なのかもご理解いただけると思います。
嫉妬していたのは本当。でも殺すまでは思っておらず、果たしてタケルがセーレスを任せるに足る男なのか、そしてそのためにはアズズの力が必要……って感じだと思われますw