第6話

夕暮れ時、ここはルクサント帝国軍と

シャルティエ帝国軍の真ん中にある

大きな野原

シルヴィと、リクトは、

ルシャード団長と1対1で戦う為に、ここに呼び出されていた、もちろん、リクトは手を出さない約束だ

ルシャード「おまたせ~」

軽い様子で来たのは、シャルティエ帝国軍のルシャードだ

シルヴィ「いえ、待ってないので大丈夫です」

ルシャード「あれ?俺は一人なのになんでリクト君がいるの~?」

リクト「1対1の戦いを見届ける為だ」

ルシャード「まあ、いいや、どっちにしろルクサント帝国軍も、かわいいシルヴィちゃんも俺のだし~」

ルシャードは余裕の表情をしている

それも無理はない6つの帝国軍の団長の中で1番弱いのがシルヴィだからだ、今まではリクトという絶対の盾があったが、今はシルヴィと1対1だ、ルシャードが勝つに決まっている勝負なんだ

シルヴィ「私は、負けるつもりありません…」

シルヴィは手に馴染んだ剣を構えた

ルシャード「勝てるわけないじゃーん」

ルシャードも、剣を構えた

そして、お互いの剣がぶつかり合い勝負が始まった

勝負の結果は目に見えてわかった

シルヴィ「くっ…」

ルシャード「まだやるの?シルヴィちゃん?」

ルシャードがシルヴィの剣を吹き飛ばし、シルヴィの顎に自分の剣を当てている

ルシャードの勝ちだ、シルヴィが勝てるわけがなかった

シルヴィ「私は、まだ諦めません…」

ルシャード「もう勝負は付いてるけど?俺も暇じゃないんだよねー」

シルヴィは勝負に諦められなかった

ルシャード「もう、いいよ、諦めな」

ルシャードはシルヴィに向かって剣を振った

シルヴィを奴隷にするつもりなどなかったのだ

リクト「団長!!」

リクトがあわててかけつけたが剣がシルヴィの目の前まで来ている、もう間に合わないだろう

シルヴィ「私…ここで死ぬの…?世界も守れなくて…死ぬの?」

シルヴィ「嫌だ…!私は魔王ラハトを倒すって決めたの!」

その時、声が聞こえて、世界の時間が止まり

シルヴィの前に、黒髪の少女が現れた

???「なにをしているの?」

シルヴィ「貴方は一体…」

???「私は時を司る精霊、メルディナ」

シルヴィ「時を司る精霊…?」

ミルシエの世界には、4大精霊が存在し、その存在は伝説として扱われていた

火の精霊ファウル、水の精霊ルルリナ、風の精霊ショル、土の精霊ムール

この4大精霊がミルシエの世界を作り、今も民を支えていると、伝説には残っていた

時を司る精霊は存在するはずもなかったのだ

メルディナ「私は4大精霊から外された精霊」

メルディナ「言わば残り物ね」

シルヴィ「残り物…?私になんの用?」

メルディナ「貴方、このまま死にたくないって言ってたわよね?」

シルヴィ「当たり前だよ!魔王を倒したい…!」

メルディナ「なら、私と契約しない?」

シルヴィ「契約?」

メルディナ「そう、貴方に時を司る剣を上げる、その代わり貴方の時間を私にちょうだい」

シルヴィ「私の時間…?」

メルディナ「要するに、貴方の時間を止めるってこと、死なないし、死ねないそんな体になるの」

シルヴィ「え…!」

メルディナ「今死ぬか、永遠の時間を過ごすかどっちかしかないわけ」

シルヴィ「…」

メルディナ「さぁ、どうするの?」

シルヴィ「契約するよ、私は強くなりたい!」

メルディナ「そう、じゃあこの時を操る剣、エターナルブレードを貴方に上げる」

シルヴィ「時を操る剣…でも、時を操るってどういう…?」

メルディナ「説明いるの?」

シルヴィ「出来れば…」

メルディナ「かくかくしかじかよ」

シルヴィ「ちゃんと説明して…!」

メルディナ「聞くより慣れろよ」

シルヴィ「え、ちょ…!」

そしてメルディナの姿は消えて、止まってた時間も動きだした

ルシャード「ここでお仕舞いだ!」

シルヴィ「時を操るって…一体…?!」

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