6
ニッキー・オハラハンは次の凶行で<デスペラード>もしくは<荒くれ者>への本格的な仲間入りをする。
この事実は、
ファレル・コンプトンの『人殺しの生涯』。
JJ・クッシングの『ガンスリンガー・オハラハン』。
ドン・キャプラーの『娼婦の女王とニッキー』。
コーネリアス・ヒギンズの『西部の王、ニッキー・オハラハン』
の四冊すべてと、
そして、この私もジャノスのときと同じくこの目できっちりと全てを見納めた。
当初、わけの分からぬ憤怒に揺り動かされ変な勢いで書き始めた私も実は、ふと
カンザス州一の安ウィスキーが冷めたときにふと襲われる現実とは誠に恐ろしく容赦が一切ない。
我が愛娘ザンドゥリアが砂まみれになり髪を振り乱し己の夫をコルトピースメーカーで撃ち殺し血まみれの鞍を持ったまま我が家のポーチに立っていたときと全く同じである。
つまり散々こき下ろした上記や前書の作家四人とニッキーと幼馴染のこの私、リーランド・クルツもほぼ同様なのである。
まぁよい。
この章は多少、主観よりで書き進めたいと私は思っている。
ある晩、本当にある晩だったのだが、そういう風にしか記憶できないほどの強烈な夜だったのだ。私が兄ロルとともに眠っている部屋の窓ガラスにコツコツ小石がぶつかって音を立てていた。
カンザスなど牛や家そのものが吹っ飛ぶ竜巻がしょっちゅう起こる土地柄であるからして小石を巻き上げる風など恐れるに値しないのだが、その音の一定の法則性から人為的行為であることが容易に判別できた。
私とロルの寝室は二階にあった。
ロルを起こさないように注意しながら眠い目をこすりながら窓辺までよると、屋外のポーチの脇にニッキーがこちらを見上げて立っていた。
闇夜の中、月だけは出ておりニッキーの細長い薄い影が闇の中うっすらと伸びていた。
ニッキーが手のひらを上にし指だけ動かし小さく手招きしていた。
静かにやってこいというのは、十二分に私に伝わった。
ニッキーの家から私の家までニマイルは
私は上は寝間着のまま、下だけズボンを履き静かに家を出た。
ニッキーの唇の横は切れていて、大きな血だまりがかさぶたになろうとしていた。
その晩の月夜だったが、月は赤かった。その赤い月の光に照らされてニッキーの目は赤く染まっていた。
「姉ちゃんが犯された」
それが、ニッキーの第一声だった。
「誰に?」
私は尋ねた。
「ジャック・<
子供や少年は悪党や、ガンマンに憧れるものだ。<ワイルド・ボアー>のことは噂だけだが知っていた。
こんなカンザスの片田舎まで噂が到達する、いわゆる音に聞こえた悪党というわけだ。ランクで言えば西部で中の中程度のバウンティー・ハンター、賞金稼ぎだ。
「親父が殺された」
ニッキーがいつもの死んだ目で言った。姉が犯されたことを先言ったことからわかるように父親が殺されたことのほうが姉が犯されたことに比べて重要度が低いらしかった。
「ちょっとだけ手伝って欲しい」
ニッキーが言った。私もニッキーの家族を全員知っているわけではないが、ニッキーの姉、サンドラは知っていた。ニッキーと同じブロンドの少し胸の大きめの美人の女性だ。
私は逡巡することなく承諾し頷いた。
ニッキーが話しにくそうにして、かい摘んで私に話すに<ワイルド・ボアー>は、その夜いきなりオハラハン家の扉越しにショットガンで
「なんだ、ヴィンス以外は女とガキか、」
<ワイルド・ボアー>は噛みタバコの噛み汁をオハラハン家の底の抜けた床に直接吐きすてるとそう言った。
どの英雄も歴史上行ってきたいわゆる勝利宣言である。
<ワイルド・ボアー>が右手に持っていたのはショットガンだった、片手でクルッとショットガンを回し再装填すると、右肩を大昔に撃ち抜かれてからほぼ右腕が動かないニッキーの父親ヴィンス・オハラハンを躊躇することなくショットガンで撃ち抜いた。
ヴィンス・オハラハンは日がな一日家族の誰かを殴る時以外は立ち上がることのない食卓のほぼ専用の椅子ごとボロ布のように真後ろに吹っ飛んで絶命した。
「顔ぶっ飛ばしちまうと、賞金貰いそびれるからな」
勝利宣言に続き、オハラハン家での統治宣言である。
続いて、<ワイルド・ボアー>は食事中であっけにとられているオハラハン家の家族を次々と左手の拳銃のグリップエンドで殴りつけぶっ倒していった。
あるものは、鼻を骨折し、あるものを歯を折りながら倒れていった。ニッキーの母親だけは順番上最後になったので、鍋の蓋で応戦しようとしたが<ワイルド・ボアー>はまだ優位を保っていた。
ちょっとリーチのあるショットガンの銃床で鍋蓋ごとニッキーの母の顔ごとぶっ飛ばした。
<ワイルド・ボアー>は職人であり商売道具の銃の扱いだけには慣れていた。
そして、殴られ意識朦朧としているオハラハン家の子どもたちを次々に後ろ手に縛り上げると、同じく殴られ意識朦朧としているニッキーの姉サンドラを食卓に押し付けた。
<ワイルド・ボアー>はスカートを捲り手にぷっとツバを吐きつけサンドラの股ぐらに手を入れると、食卓にあったオハラハン家特製のラズベリーの発酵酒をガブガブ飲みながら子供の目の前でサンドラを犯しだした。
サンドラが押し付けられている食卓だけがギシギシ音を立てていた。
「で、鞍の後ろに父ちゃんをひっかけて載せると、西に向かったんだよ」
とニッキーが唇の傷口を開きながら言った。赤い血が月夜の晩でもしっかり見えた。
「<二瘤の丘>か?」
私が確かめ直した。ニッキーは黙って頷いた。
「けど、<ワイルド・ボアー>って馬だろ、追いつけんのか?」
「お前ん
私は無言を貫いた。
<ワイルド・ボアー>が嘔吐と排泄にどれくらい時間を費やすかはわからないが、とはいえ、<二瘤の丘>で待ち伏せるには走ってギリギリだ。
「頼みってのは、あのさ、お前ん家、ライフルあるだろ」
ニッキーが言った。
「ライフルって、北軍の先込め式のミニエール銃だぞ」
私が驚いて言った。
「狙って当ててくれと言ってない。ぶっ放して驚かすだけでいい。後は俺がやる」
ニッキーがそう言って、ズボンに挟んでいたと思われる背中から草刈り用の大釜を私に見せた。
ニッキーが赤い月夜の夜に悪魔に見えた。
うちにあるミニエール銃はクルツ家が北軍の輜重隊に潜り込んだ時に盗んだもので、父に言わせると北軍の軍属として輜重隊に酷使され奉仕した末に正当な対価として手に入れたとなるのだが、実際は死にそうな兵から強引に奪ったものだ。紙で丸められた火薬を先から先に詰め、人差し指の先っちょみたいな弾丸をこれまた先から込める。大昔の前装式のライフルである。もちろんクルツ家ではバリバリの現役だったが害獣駆除と害獣のハンティングに使用しているだけだ。
距離にも寄るが当たった試しは二十発ぐらい撃って二三発。兄のロルと父でコヨーテと狼を仕留めたことがある。
一応銃身はライフリングされていて、射程は九百ヤードもある。読者諸兄は九百ヤード先に物を何でも置いたことにしていろいろ想像してもらいたい。相当大きいものでないと当たらないことが容易に理解してもらえるだろう。
ライフルの歴史としてはこのミニエール銃が前装式のライフルとしては最後のライフルとなる。
ちなみに私は撃ったことはあるが神が作った物(生き物)から人が作ったものまで何一つ当てたことはない。
しかし兄のロルが撃ち殺したコヨーテの頭蓋骨を自慢げにニッキーとジャノス
とリッチーに見せたことがある。
「わかった」
私は言った。
「<二瘤の丘>の右手の丘の上から撃ってくれ、俺は先回りしてる」
とニッキーは言うやいなや、煮沸を重ねたひしゃげてつんつるてんのズボンから細い
<二瘤の丘>の右手の丘で良かった。
左手の丘の根元にはたった十数インチの深さでジャノス・ペティボーンが眠っている。少なくとも六フィートぐらいの深さには埋めるべきだ。
私は、出来るだけ音を立てず、ミニエール銃と弾丸、紙袍の火薬を取りに戻り、ニッキーの後を追った。
私は、ポケットには弾丸と火薬、ライフルを肩に背負い全速力で駆けた。どの優秀な北軍の斥候の兵士より早く駆けた筈だ。
上空には夜雲は一切なく、始終乾燥しているカンザスでは珍しい赤い月だけがぼんやりと出ていた。
"I see Bad moon rising"
赤い月は不吉な前兆とされている。ただ空気が湿っているだけだろうが気持ちのいいものではない。
<二瘤の丘>に着くと匍匐登坂で寝巻きのひじを泥だらけにしながら、右手の丘の頂上に登った。
身を隠し、腹ばいになって谷底を伺う。
ニッキーの策だと<ワイルド・ボアー>は<二瘤の丘>の間を通過するはずだ。
しかし、現地につくと驚くべきことに気づいた。月夜で明かりはあるのだが、なにせ詩や曲になるほど月の光とは弱い。
<二瘤の丘>の谷間は真っ暗で人がいるかなぁという程度にしかわからない。
私のいる位置から谷底まで距離にして百ヤードから百二十ヤード弱。
昼間なら当てられる自信があるので、歯噛みをして谷底をにらみつける。
暗いもの暗いのだからしょうがない。
ニッキーが<二瘤の丘>の反対側の窪地でゴソゴソやっているのがわかる。
私はまず紙で包まれた紙抱製の火薬をライフルに備え付けられた細い棒で銃身に押し込む。
その時、近くで小石がカチンといった。
谷底を見るとニッキーが小石をこちらに投げた後、谷の入口の東の方を指さしている。
<ワイルド・ボアー>が来たのだ。
色はわからないが、大柄な馬に乗ってポクポクやってくる。
馬の歩みに合わせて大柄な<ワイルド・ボアー>の身体が左右前後に揺れている。
嘔吐と排泄の後でも、まだしっかりラズベリー酒の酔いが充分回っているらしい。
私は匍匐姿勢のまま丸い半球対の弾丸も必死に込める。この前装式のおかげで弾を込めるために膝立ちか上体を起こすことになり一体何万人の兵士が身体を撃ち抜かれたことか。
そしてライフルの右側に付いた子供の拳ほどもある撃鉄のついたコックを起こす。
しかし、そのとき、私はというより私とニッキーがあまりにも決めるべき決めごとをおざなりのまま、この荒くれ者の<ワイルド・ボアー>に挑みつつあることにはたと気がづいた。
一体、いつ撃ったらいいんだ!?。
私に一番近いポイントだとニッキーが隠れている窪地からは<ワイルド・ボアー>は離れるし、窪地の近くだとニッキーを私が誤ってこのミニエー銃で撃ち殺してしまうかもしれない。
しかし、あまり逡巡して考えている暇はない。
<ワイルド・ボアー>はおそらくご機嫌なのだろうが、ぽくぽく馬ごと歩みを進めてくる。
私の発砲はあくまで揺動なのだ。いつでも好きなときに撃てば良いのだ。
私は良かれと思い<ワイルド・ボアー>を出来るだけ引きつけ最短距離で狙撃することにした。
あと、馬が半歩、馬の前足がもう一歩、、。引き金は引くのでない。
スクィーズ、スクィーズ。
と照門で<ワイルド・ボアー>を追っていたら、ニッキーのバカがするすると腰をかがめ窪地から出て<ワイルド・ボアー>に忍び寄りだした。
私は射撃の名手ではない。しかもまだ当時子供だ。
ニッキーを撃ってしまうことを避けるため、私は慌てて引き金を引いた。
こんなつもりじゃないかった。もっと狙って、、。
ドワッ!。
ものすごいと音が耳元でした。最初ライフルが暴発したのかと思った。
痛みはなかった。濡れていなかった、血が出ていない証拠だ。私は名手ではないが素人でもない、きっちり銃床を右肩に抑え頬までライフルと一体となってリコイルを抑えニッキーも姉を犯した男めがけて射った。
狼も眠るような静かな赤い月夜の夜中に発砲したのだ、こうなるだろう。
紙包の薬莢で包まれた火薬は後の世の銃砲用の黒色無煙火薬ではない。盛大に煙を吹き上げる。私の周りは煙だらけになった。
なんだこれは!?。
ごほごほ、ごほごほ。
紙包の薬莢が駄目になっておったのかもしれない。
親にタバコを吸っていたことを隠す子供のように手で煙を必死ではらう。
<ワイルド・ボアー>は?ニッキーは?。
ぐえっという神の創造物である生命が立てる断末の音はしなかったが、どさっと言う音は私がいる丘の上まで響いてきた。
私はライフルを抱え丘を駆け下りた。
丘を駆け下りながら、もう一度装弾してから駆け下りればよかったと思った。うまい兵士は前装式でも一分間に三発ぐらい撃つといわれていた。
世の中なかなかうまくいかないものである。
ひょろひょろの男が馬の横に立って、月夜の影が私の方に気持ち悪いぐらい伸びていた。
立っていたのはニッキーだった。
ニッキーは血の滴る鎌を持って悪魔のように立っていた。
「<ワイルド・ボアー>の胸元を見てみな」
<ワイルド・ボアー>は両手を広げ仰向けに倒れていた。
そして<ワイルド・ボアー>の胸元には小さな丸い穴が開いており、じわじわ血が滲んでいた。
「リアンが撃ち殺しやがった、きゃはは」
「この真夜中に百ヤード先から撃ち殺しやがった、きゃはは」
が、鎌に血がしたたっているように念入りにニッキーは<ワイルド・ボアー>の首をまっすぐ一文字に切り裂いていた。喉元には二つ目の下の口が出来ていた。
私は人を殺してしまったのだ。人殺しなのだ。コヨーテでもなく、狼でもなく、クマでもなく、野ウサギでもなく、私と同じく人殺しで悪党で強姦魔かもしれないが同じ人を殺したのだ。
納屋の二階の干草に誤って虫眼鏡で火をつけてしまったとき(ちなみに納屋は全焼した)より言いようのない衝撃を感じていた。
私はニッキーと違い、せいぜい誰かを騙したり、弱い女子供を殴ったり、物を盗む程度の悪党でしかないのだ。
人を殺してはいけない。なんとなくだが、そう思って生きていたのだ。そのくせにライフルなどを持ち出して撃っていたのだ。
<ワイルド・ボアー>の開いた喉元からラズベリー酒の匂いがしたような気がして
私は、<ワイルドボアー>の真横に思いっきり胃に残ったその日の夕食の残りかすを吐いてしまった。ほぼ胃液だったが。
「大丈夫?」
ニッキーは本当に心配そうに肩に手をかけ声を掛けてきた。平静を装っていたが全然大丈夫でなかった。
私はライフルが蒸気機関車の車軸ほどあるように感じ、落とした。
ジャノス・ペティボーンのときと全く同じだった。凶行とはその後がまったくもって酷い。
<ワイルド・ボアー>は
<ワイルド・ボアー>とはよく言ったもので、相当な大男だった。
これが賞金稼ぎとは良い方の名前、荒くれ者、悪党の最後なのだ。
ある夜に突然、
人生太く短くとか、いくらかっこつけて言おうが、こうなるのが悪党の生き方なのだ。
私が人殺しに堕ちてしまった衝撃に襲われている間に、ニッキーは<ワイルド・ボアー>の身ぐるみを剥がしだした。
まずはブーツから、これはニッキーが一番人生において必要で欲しいものだ。神様もさすがに許されるのではないか。
サイズは成長すればあとから合わせられる。
そして、シルバーのバックルのガン・ベルトと普通のベルト、ガン・ベルトには拳銃がもちろん付いている。
「シルバーの銃身でグリップには彫刻入りの拳銃だぜ、もう俺のもんだ、きゃはは」
ニッキーはぶかぶかのブーツを履いたばかりの足で<ワイルド・ボアー>をひっくり返すと、牛革のコートまで奪おうとしたが、
「血がめちゃめちゃ付いてるし、臭いなぁ、こいつは」
そういうと、簡単に諦めた。<ワイルド・ボアー>は今ではうつ伏せになっている。弾が入った胸より出た背中のほうが血も肉もなにもかも酷いことになっていた。殺されたあと犯した女の弟に身包みを剥がされて足蹴にされるのも太く短くの悪党の運命だ。
「親父はどうしよう?」
あまり静かにしているので忘れていたが、ここにもうひとり悪党が居た。元悪いやつが馬の背にくの字になって。
ニッキーにいつものきゃははが、なかった。
散々殴られただろうが、親父は親父なのだ。すくなくとも、まだ子供だがニッキーが人生で一番長い時間をともに過ごした人間ではあるのだ。
実際はどれくらい経ったのかわからないが、心の中では一週間ぐらいの時間が経ちもう一度日曜日が来たような気がした。
「馬に乗せてそのまま、馬ごと引いて帰れよ」
私が言った。
「馬はまずいだろう。<ワイルド・ボアー>が来たってことになるじゃん」
その理屈はよく分からなかったが、私は全て従うことにした。これはオハラハン家の揉め事なのだ。
ニッキーは、無言で父親の襟首を掴むとどうにか<ザ・ヴィラン>を馬から降ろし、<ワイルド・ボアー>の馬の尻を思いっきり蹴った。
馬は声もあげずにだっと走りどっかに消えた。
私が、馬を追っていた視線をニッキーに戻すと、ニッキーは父親の死体を背負っていた。<ザ・ヴィラン>の胴体の銃創の血がニッキーの背中をもう既に汚していた。
ちゃんと背負えていなかった。ヴィンス・オハラハンの足は地面に付いたままだった。
「手伝おうか?」
私が尋ねた。
「いやいい、もう充分世話になった」
「そうか」
ニッキーはボロ布みたいになった親父の死体を背負って四マイル強、歩いて家まで帰っていった。
こっちのほうが語るべき偉業だった。
もう赤い月は沈み、東の空は白みだしていた。私は急に寒さを感じた。季節は覚えていない。だが只寒かった。
これが、コーネリアス・ヒギンズが『西部の王、ニッキー・オハラハン』に書いたところの「ニュー・スウォンジーの決闘」の顛末である。
コーネリアス・ヒギンズは大間違いを書いて版元とともに大いに儲けておる。詐欺師と同じである。
右腕が使えぬヴィンス・オハラハンの家には銃はなく、しかも<ワイルド・ボアー>を撃ったのはまぐれ当たりだが、この私だ。
ファレル・コンプトンの『人殺しの生涯』ではニッキーが<ワイルド・ボアー>の一物をナイフで切り取りその口に詰め込んだことになっているがそんな面倒なことはニッキーはしていない。
だが、ブカブカのブーツとシルバーのガン・ベルトと銃はもらっていった。
それだけだ。
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