あめつちの史
きし あきら
あめつちの史
昔むかし、とても
精さまは
「わたしが
そこで精さまは自分のからだを使い(といっても、この精さまは大きな
「くるくるまわるために、すみかはまるいほうがよかろう。そして、どこでも明るくて暗くて、からからでじめじめで、あたたかくてさむくて、かたくてやわらかいのがよかろう。」
考えながら精さまは、だんだんとかたちを変えてゆきました。ながい髪は草木に、高い鼻と耳とは山谷となり、口から
こうして
それから、ころがり出たふたつの目のうち、右がわは金の星に、左がわは銀の星になりました。(これを、のちのものは、それぞれに太陽と月と呼ぶのです。)
さいごに精さまは、
「ああ、これで夢のなかでも、好きなときに好きなものを見ることができるね。それではおやすみ。わたしの大切なおはなし。」
たくさんの、ちいさなひかりが、
(はじまりは、これにておしまい。)
あめつちの史 きし あきら @hypast
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