第12話 talking story...話したい事の物語
俺は、ミオリを殺してしまった。
別れは悲しいが、あいつは俺に人生を授かった。
だから、勝手に死のうなんて事は絶対しないと誓った。
だが、気になる事が1つ出来た。
何故か、女になっている。
俺は、は?と首を傾げた。
名前まで変わるようだ。ツツジ。それがいまの俺.........いや、私の名前。
俺は、とりあえず2人の方に戻りどんな反応するか楽しみだった。
2人の方に戻るとヒカリたちはまず.........。
「誰だ!!」と言って警戒した。
まぁ、想定内だった。
俺は、「い、いやぁ....俺だよ俺!!タカシマ!!な?」
と言って落ち着かせるようにした。
「お前....。タカシマなのかァ.........?」
ヤミドロは、俺の期待どおりの反応した。
「えっ.....。タカシマさん.........もしかして....じゃあミオリさんは.........。」
「.........。」
「なんだァ.........?どういう事なんだァ....?」
ヒカリはヤミドロの耳元で小声で言った。
「タカシマさんに殺してもらったって事....。」
「そんなん...全く聞いたことねぇぞォ.........。」
俺は、何故ヒカリがその事知っているか疑問に思った。
俺は、さっき起きた事を2人に話した。
「そうかァ....。」
「本当は、犠牲にしたくなかったな.........。」
2人は、やっぱり落ち込んでいた。
「ミオリは、俺のために命をくれた。だから、俺は必ず生きて帰る事を決めた。」
「それがァ.........。1番だゼ....。」
ヤミドロは、受け入れてくれた。
ヒカリが何か言いたげだった。
「あの....ちょっと、2人だけで話したいんだけど....。」
そして、俺と2人で建物裏に行った。
「どうした?」
「実は....ボクは、元々男だったんだ....。」
「え?」
さっぱり、訳が分からなかった。
「実は、ボクが最初の仲間の方にいた時に順位をくださったんだ。今は4000位代だけど本当は、500位だったんだよ!すごいな...って憧れてたの。」
「じゃあ、団長みたいな存在だったん?」
「うん、ボクが新入りの時最初から.........最後まで....とても優しくていい人だったの。だけど、団長はボクに力をくださった。上昇の能力を.........。」
「だから、その時に女に?」
「うん....。だから、つまりボクと同じ状態なの....。」
「なるほど...。お前も、長く生きなきゃな.........。」
そうして、俺らが生きていなきゃいけない根拠を改めて知った。
俺達は、ヤミドロの方に戻ると何か警戒するように前を見ながら構えている。
隠れて様子を見るとヤミドロの前に誰か居た。
黒の学ランのようなデザインの服を着ていて、眼鏡をかけて七三分けの髪型をしている男が居た。一言で言えば見た目がガリ勉野郎みたいな感じ。
「ヤミドロ....。貴様は、何の真似だ?軍隊の飛空艇の牢獄に捕まったはずでは?」
あの男が言った。
「あァ.........。何だっけ....そんな物俺がブッ壊したかもなァ....。」
「フッ....そうか。そこで交渉がある、貴様が大人しく私についてくれば、飛空艇の事について触れない約束をする。」
「そんなん.........断るに決まってんじゃねぇかァ.........!!」
ヤミドロは、襲い掛かってきていた。
その時。
「やめて!!ヤミドロさん!!」
白い服を着た、少女が止めにきた。
ヒカリが止めに行ったようだ。
「ほう.........貴様が噂のヒカリとかいう偽物の名を持った、カワムラか....。」
ヒカリは、男を無視をしヤミドロの方へ向かった。
「ミオリさんが居ないからって、殺しに行ったら駄目だよ.........。分かった!?」
「チッ.........なんで止めんだよォ....。アイツは極悪のナンバーセカンドの奴だぞォ.........?」
「どんな理由でもダメ!!」
男は、
「私は、ナンバーセカンドのカミデラだ。目的は、そのヤミドロが必要だから呼びに来ただけだが....。人が増えて来たな....もう1人そこに居るのだろ?」
俺の方を横目で見てきた。
俺はそれに気づき、その目に引き込まれるように、自然に足が出てしまった。
(別に能力を使って居るように見えないが、なんだコイツ....隙がない目だ....。)
と内心で呟いた。
「行かないのなら、力づくで連れていくつもりだったが、人が増えては面倒臭いのでね....。どうせ、貴様らは本部へ向かうのであろう?なら楽だが....。今は生憎、貴様らと戦いたくないのでね....。また今度にするよ。」
そう、男は去った。
どうやら、これからが本戦だそうだ。
to be continued...
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます