第13話 Hiding story...秘密な物語
俺らが今している事が、あの男の計画どおりだったと考えると、本部に向かいたく無くなる。
ヤミドロにも、あの男と何か縁がありそうだし。
あれっきり、ヤミドロは静かだし....。
チームとして、話す事が無かった。
「.........よし、今日はここで野宿しようか.........。」
と俺が呟くと、みんなは沈黙のまま行動に移った。
森で、野宿なのでテントを張り、火を起こし終わると俺は、勇気出して言おうとしたが...
「お前....。さっきの男について触れんじゃねぇ.........。」と、目を合わせなかったが明らかに俺に話しかけていた。
「なんで、分かんだ.........?」俺は、少し驚いた。
「さっきから、お前らの内心がダダ漏れだァ.........。」
時間が経ってから、理解出来た。
ヤミドロは、心の中を呼んだりできる能力を持っているやつだと。
「アイツはァ.........。俺の敵だァ.........。ただそれだけを覚えておけ.........。」
「お、おう.........。」
結局、ヤミドロから情報を得る事無くひたすら黙っている事しか出来なかった。
その事を諦め、翌日早めに行動した。
大体、10時頃(体内時計)で、本部に着いた。
「よし....。お前らァ....準備しておけよォ.........。」
ヤミドロは、そう言った途端門の前に立って拳を大きく振り下ろす感じで構えた。
その後を察した俺らは、大音量に注意するため耳を塞いだ。
ガッシャァン....。
見事に、門の破片が飛び散り綺麗に門が吹っ飛んだ。
敷地内に入り、目の前には広い庭園と、どす黒い建物だけが目に飛び込んだ。
先程の、殺風景とはまるで違う世界に居るような感覚だった。
「おい....!!タカシマァ....!!その花を見るんじゃねぇ....!!」
「え?」
ヤミドロが必死に、俺を止めた。
そして、俺を背負い急いで建物内に入った。
「ちょっ!!ちょっ!!なんだよヤミドロ!!俺は、あの花を見ただけだぞ?」
「ううん。それがダメなの。」
ヤミドロの代わりにヒカリが答えた。
「ありァ....。催眠草だァ....。見た目が綺麗だが、花粉が名の通り催眠をかかりやすくする状態になっちまう....。だから、ありァ....罠だァ....。」
「おい!!それって、今俺は手遅れか?」
「知らねぇよォ.........。んな事ォ.........。」
「実際に、催眠の能力を持って人に1回やられないと分からないんだ.........。」
俺は、催眠されているのか、ないのかが分からない最悪な状態になってしまった。
勢いだけで、勝手に建物の入ったが大丈夫なのか....。
ゆっくりと歩きながら、周りを見渡している。
「....やぁ、皆さん。お久しぶりですねぇ....。」
前の方で、男の声が聞こえた。
窓からの光が、ちょうどその男に差し込んでいた。
それは、見覚えのあるスーツに、道化師のような仮面を被っていた。
「お前は.........。」
「いやぁー、あなたは確か8000位だった旧タカシマさんですよねぇ?」
「あぁ....だから、どうした....。」
「ねぇ....。タカシマくん....。知り合いなの?」
ヒカリが俺に尋ねてきた。
「そういや、お前らは知らないんだっけ。」
「あァ.........。」
ヤミドロが頷いた。
「こいつが、俺を元々住んでいた時代から強引にこっちに来させた奴だ....。」
「じゃあァ....。一言で言えばァ"敵"だなァ....?」
「まぁまぁ、皆さんそんな早まらずに。少し息抜き程度に話しませんか?」
「おい、息抜きってどういう事だ...?」
「皆さんも知りたいでしょ...?」
"ミオリさんが内通者だった事"を...
to be continued...
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