映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ

 今回の更新を見て、驚いた方もいらっしゃるかもしれません。

 一度は完結させた、『影響を受けた作品達』ですが、どうしても紹介したい作品があるので、急遽復活させてしまいました。


 復活させるくらいなら、最初から完結なんてさせるなって話なんですけどね。とにかく、復活させてでも紹介したい作品があるのです。


 その作品の名前は、『映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』。

『すみっコぐらし』は以前に少しだけ紹介しましたけど、今回紹介するのは、そんな『すみっコぐらし』の初のアニメ映画です。


『すみっコぐらし』に出てくる『すみっコ』とは、『しろくま』や『ねこ』、『とんかつ』や『えびふらいのしっぽ』と言った丸っこくて可愛らしいキャラクター達。

 その名の通り隅っこを好んで、カフェや部屋では、隅っこに集まるすみっコ達。


 映画ではそんなすみっコ達が、スクリーン狭しと大冒険……。広いスクリーンの隅っこに集まっちゃって、画面の大半が空白になったりはしないのでご安心を。





 そんな映画のストーリーはこうです。


 ある日すみっコ達は行きつけのお店、『喫茶すみっコ』の地下室で、一冊の絵本を見つけます。

 すると、突如絵本が光出して、すみっコ達は絵本の中へと吸い込まれてしまうのでした。

 この時、吸い込まれまいと必死なすみっコ達が可愛かったです。映画予告の動画で見て、思わず笑ってしまいました。


 絵本の中には桃太郎の世界、マッチ売りの少女の世界など、様々なお伽噺の世界があって、すみっコ達はその世界でそれぞれ、お話に出てくるキャラクターを演じなければならなくなります。


 そんな中すみっコ達が出会ったのは、灰色の小さな『ひよこ?』(『?』を含めた、『ひよこ?』が名前です)です。

 ひよこ?は自分がどこから来たのか分からずに、仲間もいなくて一人ぼっち。

 すみっコ達はそんな迷子のひよこ?を助けようと奮闘します……。



 この映画は、子供向けのお話です。すみっコ達が動き回る姿はとても可愛らしく、見ていて癒されました。


 また、この映画の最大の特徴は、キャラクターが喋らないこと。

 一応喋ってはいるのですけど、それは声優しんが声を当てているのではなくて、画面に台詞が書かれると言う、漫画のような描き方をされていました。

 そして、キャラクターが喋らないかわりに、ナレーションが解説してくれて。ほのぼのとした世界観と相まって、まるで絵本の読み聞かせのような作品でした。


 だけどこのすみっコぐらし、可愛いさやほのぼのだけではないのです。

 ネタバレになってしまうので詳しく書くことはできませんけど、この物語には大きなテーマがあって、それは大人が見ても感慨深いものがあります。



 劇場でこの映画を見て、自分は泣きました。

 たぶん今までの人生で見た映画の中で、最も泣ける映画です。映画を見てから数日が経ち、この文章を書いている今でも、思い出したら泣けてきます。

 と言うより、あの日以来毎日、思い出しては泣きそうになっています。それほど自分の心に深く突き刺さったのです。


 作品の好みは人それぞれなので、100人が100人好むわけではないでしょう。

 ですが自分と同じように、この映画を見て感動する人は、少なくはないと思います。


 あと、主題歌も素敵なのですよ。

 主題歌は原田知世さんの歌う、『冬のこもりうた』。何度も聞いて、その度に映画を思い出しています。

 とても優しい歌で、この物語にピッタリでした。



 そして自分は、この映画を見終わった後、昔考えて書くこと無く終わった物語のことをふと思い出しました。

 その物語も、とびだす絵本とひみつのコと同じく、お伽噺をモチーフとした話なのですが、なんだかもう一度書きたくなってきたのです。


 現在11月後半。もうすぐ始まるカクヨムコンに向けて準備をしている最中なので、今はまだ書けませんけど、いつかは……。



 たくさんの優しさと感動をくれて、忘れてしまっていた未完成の物語を思い出させてくれた『映画すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』。

 本当に素敵な作品なので、興味のある方は一度騙されたと思って見てみてください。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る