三角関係について

 ※今回の内容には漫画、『花より男子』『花のち晴れ』『春待つ僕ら』『君に届け』のネタバレが含まれています。作中で誰と誰がくっついた、くっつかなかったと言う、結構大きめのネタバレとなっていますので、未読の方はご注意ください。





 今回は恋愛ものの定番、三角関係について語って行こうと思います。二人の男子が一人の女の子を取り合ったり、二人の女の子が同じ男子に想いを寄せていたりする三角関係。主人公が慕われているパターンもあれば、恋のライバルと火花を散らすパターンもあって、一口に三角関係と言っても多くのバリエーションが存在しますね。

 しかし、全ての三角関係において不変の事象もあるのです。それは、誰か一人は必ず泣きを見ることになってしまうという事。恋に決着が付いた時、一組のカップルが誕生するということは、選ばれなかった一人がいるって事なのです。


 どっちとくっつくか分からないからこそ、気に入ったキャラを本気で応援したくなる一方で、もし自分の推しキャラがくっついてくれなかったら切ない気持ちになる。だけどそれでも恋愛を描くうえで、三角関係は話を盛り上げる重要な要素になってくれています。

 自分もいつかヒロインを取り合うイケメン二人、なんて物語を書きたいものですけど、これがなかなか難しい。何せ取り合う二人の両方に魅力が無いと盛り上がりませんし、しかし書いていて感情移入しすぎたら、決着が付いた時にフラれてしまった方が可哀想に思えてしまう事でしょう。きっと話を書くうえで、かなり精神を削られる覚悟をしなければいけないかな、なんて考えています。


 思えば今まで読んできた物語の三角関係では、自分が応援していた方は大抵が負けているような気がします。『花より男子』では花沢類を、続編の『花のち晴れ』では天馬君のことを応援していたのですよ。『春待つ僕ら』では主人公の美月が、あやちゃんとくっついてくれる事を切に願っていました。しかし、それらの想いは届くこと無く、彼らはことごとくフラれていったのです(泣)

 あまりに勝率が低いので統計を取ってみたら、三角関係で自分が応援したキャラの恋愛が無事に成就したのは僅か2割! まさかここまで低いとは……。


 とは言え実は最初から、コイツ絶対に最後にはフラれるだろうな、なんて思いながら応援していた事も少なくありません。話を見ていると、最後はどっちとくっつくか、なんとなく分かってしまうことってないですか? そんな負けオーラが出ているのに、それでもつい応援したくなるのですよ。

 それはきっも、そのキャラクターにとても魅力があるからなのでしょうね。

 そして好きなキャラが負けてしまったとしても、それでも面白かったと思える。それが上手な三角関係の描き方なのではないでしょうか。


 できればフラれた人をそのままフラれっぱなしにしないで、前向きな気持ちにさせるような描き方をしたいものです。フラれてしまったキャラにもファンがいるのですから、新しい恋を見つけたり、気持ちに整理をつけて、くっついた二人を笑顔で祝福できるようにしたりして、読者が納得できる結末を描いていく。その辺が書き手の腕の見せ所でしょうか。


 皆さんは三角関係で、応援していたキャラが勝って良かった。あるいは推しキャラがフラれてしまった悲しかった。この終わり方には納得できない、等と言った思い出はありますか? 本当に奥が深くて、まだまだ研究のし甲斐があります!(^^)!


 自分の力量では、恋を応援したくなるような魅力的なキャラクターも、上手な決着方法もま描けないかもしれません。だけどたくさんの作品に触れて、たくさんの作品を書いて、いつかは素敵な三角関係の物語を作りたいものです(#^^#)

 

  




 

 最後に三角関係で思い出したのですが、自分の愛読書の『君に届け』について少し書きたいと思いますます。

 この『君に届け』でも三角関係はありました。貞子と言うあだ名がつけられている、少し暗めな印象の主人公の黒沼爽子と、ライバルの可愛い女の子、胡桃沢梅、通称『くるみちゃん』の二人が、爽やかイケメン男子、風早君を挟んでの三角関係になっていたのです。


 結果、風早君とは爽子がくっついて、くるみちゃんと結ばれることは無かったのですが……本編終了後に、このくるみちゃんを主役とした、新しい恋物語を描いた番外編が作られました。

 かつては恋のライバルだった二人が、番外編では親友になっていて、キラキラとした友情が描かれていて。恋も良いけど、こうして仲良くなった二人の友情を見せてくれるのも、非常にいい演出ですね。ずっと仲良しなこの二人を見ていたくなりましたよ。

 あ、仲が良いと言っても、百合では無くて友情です。ここ、重要ですから(#^^#)


 もうすぐそのコミックが発売されるので、その宣伝もかねて紹介しました。有名な作品なので、ご存知の方も多いと思います。興味のある方はぜひ、番外編に目を通してみてください!(^^)!

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