まんが日本昔ばなし
以前このエッセイで、『かちかち山』や『浦島太郎』を紹介しましたけど、自分は小さい頃から、昔話が好きだったのですよ。本屋に行っては親に、昔話の本を買ってくれと、せがんでいた記憶があります。
そして、三つ子の魂百までとはよく言ったものです。大人になった今でも、昔話は好きで、まだ知らない昔話を求めて、ネットサーフィンをすることもしばしばあります。
そんな風に昔話を好きになったのには、あるアニメの影響を受けたからだと思っています。
でんでん太鼓を手にした子供が、龍の背中に乗っているオープニングが印象的なアニメ、『まんが日本昔ばなし』です。有名なアニメなので、見た事はないけど名前くらいは知っていると言う人も多いのではないでしょうか?
日本全国から集めた昔話をアニメにした、『まんが日本昔ばなし』。今思い返してみるとこれは、物語を作るうえで、大いに参考にできるアニメだったのではと考えています。
何せ毎回が独立したストーリーとなっていて、しかも三十分と言う短い時間で二話放送していたのです。CMやオープニングやエンディングの時間を考慮すると、一つの話に費やす時間は十分ちょい。そんな時間で、起承転結のハッキリした物語を、子供でも分かり易くシンプルに、ちゃんと面白く描いているわけですから、難しい話がまだ理解し難い子供でも、楽しむ事が出来るわけです。
描かれる話は、『桃太郎』や『浦島太郎』と言った有名作品から、親を亡くして人間に育てられた子キツネが、兄弟同然に育った男を助けるために頑張る『きつねの恩返し』や、自分のせいで父親が死んだと後悔する娘を描いた、『雉も鳴かずば撃たれまい』等、マイナーですが心に残る話等、数多くありました。
それらを見た影響でしょう。保育園の頃には自分で昔話を作っては、どうすればもっと面白くなるか考えていました。もちろん小学校にも入っていない子供が作った昔話ですから、内容はどこかで聞いたことのあるような話がほとんどだったと思いますけど、それでも自分で物語を作ると言うのは、楽しかったですね。
たぶん『まんが日本昔ばなし』のおかげで、物語を作る楽しさを知る事が出来たのだと思います(^^)/
そして大人になった今、改めてこの『まんが日本昔ばなし』を調べてみたのですけど、ビックリするようなエピソードがいくつかありました。
例えば『あてのない旅』。これはある村にいた年老いた馬が、自由を求めて村を出て、旅の途中で犬、猫、ニワトリを仲間にします。旅を続ける動物達は、途中で偶然泥棒を見かけるのですが、みんなでその泥棒をおどかして、泥棒の盗んだ宝をせしめると言うお話です。
……お分かりいただけたでしょうか。この話は、『ブレーメンの音楽隊』です。
『ブレーメンの音楽隊』と言えば、有名なグリム童話。もちろん日本の昔話ではありません!
それだけではありません。このアニメのオープニングテーマの三番の歌詞に、『うさぎと小亀のかけっこ』という一文がありました。これも言うまでも無く、元ネタは『うさぎと亀』。イソップ童話です。
日本むかしばなしと言ってはいますけど、外国の話を日本風にアレンジしているのですよ。最初これを知った時はビックリしましたけど、こういうアレンジもアリなのかと、今では思っています。
こういう大胆な発想が、もしかしたら物語を作るうえで、大きな力になるのかもしれません。
毎回違った物語が描かれる『まんが日本昔ばなし』。調べてみたら興味をそそるエピソードが、まだまだ見つかるかもしれませんね!(^^)!
※どうでもいいトリビア
そう言えばこの『まんか日本昔話』の主題歌って、水戸黄門の主題歌、『ああ人生に涙あり』と、歌詞を交換しても歌えるのですよね。
一時期歌詞を交換した歌をイメージしすぎて、元の歌がイメージできなくなったことがあります(^_^;)
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