陽だまりの彼女

 ある時、本屋で面白そうな本が無いか探していら、こんなキャッチコピーが目に飛び込んできました。


『女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1』


 正直な話、自分は根拠の無い『No.1』と言う言葉が、あまり好きではありませんでした。本当にナンバー1か? ちゃんとアンケートを取ったのかと、上げ足をとるような奴です。

 しかしその時丁度、恋愛小説を読みたいと思っていたので、その本を買いました。

 そして読み終わった結果、読んでみて良かったと思いました。『No.1』にどれほど信憑性があるかはともかく(しつこい)、まちがいなく面白い物語でした。


 さて、前置きが長くなりましたね。その本のタイトルは、『陽だまりの彼女』。松本潤さん主演で、映画化もされた小説です。

 で、肝心の内容はと言うと、以下の通り。




 広告会社に勤める主人公、奥田浩介は、営業先で中学時代の同級生、渡来真緒と再会します。その後仕事を通じで交流を深めた二人は、やがて付き合うようになっていくのですが。真緒の御両親に挨拶を詩に行った時、浩介は驚きの事実を知る事となります。

 実は真緒は、この両親の実の娘ではなく、13歳までの記憶が無いそうなのです。

 知らされた事実に、ショックを受ける浩介。だけどそれでも、真緒の事が好きな気持ちに変わりはありません。今までと同じように、真緒の事を大切にしていくのでですが……





 これが、この『陽だまりの彼女』の、中盤までのストーリーです。再会した二人が恋に落ちて、仲を深めていく。愛に溢れていて、微笑ましいですねえ( *´艸`)


 しかし、しかしですよ! 物語はここから、急展開を迎えるのです!

 カクヨムのジャンル分けで言えば、前半は間違いなく『恋愛』のジャンルで良かったでしょう。だけど後半は? 『恋愛』でももちろんいいですけど、『現代ファンタジー』でも、良いかもしれない。そういうお話でした。


 本当に急展開でしたよ。途中まで読んで感じていた印象と、最後まで読んで感じた印象とでは、大きな差がありました。だけど変わらないのは、これがとても深い愛に溢れた物語であるという事! 真緒は本当に、浩介のことが好きだったのだと、痛いくらいに伝わってきました。


『女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1』と言う煽りを、疑っちゃってごめんなさい。アンタまちがいなく、素晴らしい恋愛小説だよ(´;ω;`)


 その後ネットで調べたところ、中盤の急展開には賛否が分かれていました。唐突と言う意見もあれば、驚いたけど面白かったという意見も。

 だけど、意見が分かれるのは仕方がありません。100人が読んで、100人全員に高評価を貰える小説なんて、なかなかありませんもこ。だけど、万人受けする話だけが、良いと言うわけではありません。イマイチと言う声があっても、心に刺さる素晴らしい物語は、いくらでもあるのです。



 そんなわけで次回も、心に刺さった恋愛小説を、紹介しようと思います(#^^#)

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