放課後は喫茶店で

 皆さんは、「こんな感じのキャラクターを書きたい!」って思うことはありますか?


 自分はよく恋愛小説を書いていますけど、自分の好きなタイプのキャラを書くことが多いです。そうでないと動かし難いのですよ。やっぱりタイプのキャラの方が、勝手に動いてくれますからね。


 だけどそれだと、似たようなキャラしか書けなくなってしまうという弱点があります。自分の場合放っておいたら、例えばヒーローの男の子なんかは、もれなく不憫男子になりかねません。『シンデレラとカボチャの煮付け』や、『お隣の吸血鬼くん』がそうでした。

 後はあまり目立たない、薄味のキャラクターになってしまうか。例えば『私は今日も、昨日の失恋を繰り返す』の間宮くんなんかは、もっとキャラを描けたら良かったと、後で反省しました。


 マンネリはダメ、薄い時もよくない。だったらもっと色んなキャラを書けるようにならないと。

 しかしだからといって、あまり好きではないタイプのキャラを書くというのも難しい。もちろん好き嫌いに関わらず、書くことができる人もいるでしょうけど、自分には難しかったです。


 ではどうすれば良いのでしょうか? 考えてみて浮かんだのは、好きなキャラを増やせばいいと言う事。先ほど不憫男子について書きましたけど、何もそれ以外は嫌いというわけではありません。自分がどんなものが好きなのかをハッキリさせる事ができたら、書きたいと思う話やキャラが広がっていくのではと考えました。




 と言う訳で今回は、自分もこんなのを描いてみたいと思ったキャラクターの出てきた作品を紹介します。

 紹介していくうちに何かを学ぶことができれば、可哀想な不憫男子を量産すると言う負の連鎖から脱出できるかもしれませんし。


 で、紹介する作品の名前は、『放課後は喫茶店で』。タイトル通り喫茶店を題材にした、ピュアな高校生の恋愛を描いた漫画です。タイトルを聞いても、ピンとこないと言う方もいるかもしれませんが、お気に入りの作品なのですよ!(^^)!


 この作品と出会ったのは、ある日唐突に、喫茶店を舞台とした物語を読みたいと思い立ったのがきっかけです。レトロな喫茶店の雰囲気が好きで、いつか自分の書く小説にも喫茶店を出したいとは思っていたのですが、突然何の前触れもなく、とにかく喫茶店が出てくる作品が読みたいという衝動に駈られたのです。こんな経験、皆さんはありますか? ありますよね?


 とにかくそんなわけで、小説でも漫画でも良いから何か無いかと思って、パソコンと向き合って探してみました。


 そして探すこと5分。とっても簡単に見つかったのがこの、『放課後は喫茶店で』だったのです。綺麗な絵に惹かれて読んでみたのですが、瞬く間にお話の中に引き込まれてしまいました。


 その内容と言うのは、次の通りです。


 主人公は高校生の女の子、柳凛久。周りが彼氏の話で盛り上がっていて、そう言うのに興味が無いわけでは無いけれど、恋愛には積極的にはなれなくて。気になる男子はいるのだけれど、相手は無愛想で少し変わった感じの人で。もしかしたら自分は少しおかしいのかもって思いながらも、穏やかな日々を送っていました。


 そして、そんな凛久には、自分でも少し変わってると思う趣味があります。実はこの子、可愛い今時のカフェや、新しくできたクレープ屋さんよりも、レトロ感漂う古き良き喫茶店が大好きなのでした。


 神社とか古木とか、渋くて古い感じのする物が好きな凛久。こんなことを言うとババ臭いとか言われそうだから周りには秘密にしているのですけど、隠れ家のような喫茶店を見つけては、こっそり訪れていました


 そんなある日、いつものように良い感じの喫茶店を訪れた凛久。するとそこで驚きの出会いが。なんとそのお店は、凛久が気になっていた同じクラスの男の子、伏見くんの家で、手伝いでカウンターに立ち、コーヒーを淹れていたのでした。


 普段教室では表情をあまり変えずに、口数の少ない伏見くん。だけどお店では柔らかな笑みを浮かべて、コーヒーについて語ってくれる。渋くて古い物が好きという凛久の趣味を聞いても、笑わずに共感してくれる。


 気になっていた男の子の、柔らかな笑顔を見る事ができて、普段とは違うそのギャップで、ますます好きになっていく凛久でした(#^^#)



 人見知りで、物静かな伏見くん。いつもは無愛想だけど、自分にだけは違った表情を見せる。それだけで思わずキュンとしてしまう凛久。しかもコーヒー好きと言う共通の趣味があるので、ますます親近感が沸いています。

 少し天然で、今一つ考えてることが読めない伏見くんですけど、仲良くなってからは優しくて、何かあった時は静かに前に出て守ってくれる頼れる一面もある奴でした。


 しかも距離が近づくにつれ、伏見くんは無自覚ですけど、凛久が他の男子と仲良くするのが面白くなかったり。そんな焼きもちを妬くところも


 主役の二人がピュアで可愛くて、読んでいて癒されます(*≧∀≦)


 喫茶店の出てくるお話を探していたら、思わぬ胸キュンな物語と出会うことができました。


 歩みは遅いけど、暖かな空気を作っていくほのぼのとしたカップル。

 自分も喫茶店を舞台にした物語、『喫茶店で甘い一時を』を書いていましたけど、胸キュンとほのぼの差を見せつけられました。


 だけどこの『放課後は喫茶店で』を読んで、描いてみたいものが少し見えた気がします。

 こんな風に好きな作品をどんどん見つけていって、いつかは自分でも書けるようになりたいものです(#^^#)


 好きなキャラクターは何かを自己分析する事も兼ねて、今回は『放課後は喫茶店で』を紹介しましたけど、次もお気に入りのヒーローキャラの出てくる作品を紹介すると思います。


 たくさん紹介しているうちに、自分の好きなものが見えてくるかもしれませんから(^^♪

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