2020/06/29 7:57/鷦鷯飛蝗

一晩だけで済んだんですか、

全部流し終えたみたいな顔して

涙袋、もうひとっつきりすら浮かんじゃいない

何かを済ませるための涙じゃなかったんだそうです

そのもの自体を目的としなさい、失礼ですよ

ただの机になったピアノ、黒光りを返してよ

埃の下から叫んでる

前向きな僕は月を歩く

世界を巻き戻しているのに生き返らない

僕の体はもう世界じゃないらしい

試した試しの無い試みを抱えたまま

期待と希望に責め立てられて

焦りすぎの陰影が、ともすればオリーブの香りを連れてくる

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る