2020/03/30 20:01/鷦鷯飛蝗

桜色の嘘が散って

雨でぶよぶよにふやけ

踏みしめられて

茶色くアスファルトにへばりついている

見向きもされない嘘ならば

吐かれる必要はあったのだろうか

あなたの嘘。

あなただけの嘘。

必要なんてどこにもなくても、

だから意味はあった。

泥田を這いまわる稚さを失くして

その足で立つための。

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