2020/03/31 19:30/鷦鷯飛蝗

重みとざらつきの無い肌と体温を纏う

逃がしてくれるはずもない

悪寒とほとぼりを吸い祓うような

香りのしない、味のしない気遣いを

腫れた喉越しだけで確かめて

涙も凍る夜のことでした

溶かすだけの暖かさも得られないあなたと

癒すだけの静けさを閉ざせない

佇まいを直していました

降り積もったものと降り積もりつつあるものの

境界線をくっきり描画して

しかつめらしく唸っていた日々を追い越して

いつの間にか至ってしまった

労わりも、気懸かりもない

優しいだけのひと手間がこなれて

億劫になってしまった

だから汚れた

逝くあてのない幾度目かの夜明け

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