2020/01/08 22:15/鷦鷯飛蝗

委ねずに居る

舵取りも覚束ない

薄く荒い膜で

押し流されなければ破れて融ける

投げやりなふりで

いつまでも過剰に折れそうな身を気遣っている

心配が太さを削って

かくある故にこそ火種が灯る

束ねずに居る

重ねたなら問題ない

歪むなら思いのままに

先のことなど偽善で避ける

負けられないふりで

誰もいない土俵に湧く夢を飾っている

軽薄さがみだりに笑って

なくなる為にこそ謂れは籠る

打ち解けない間

広げない網を

編み続けていたならいつだって戻れ

焼くあてのない祈りも

捧げるだけなら釣り合って焦げる

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