2020/01/09 23:12/鷦鷯飛蝗

金切り声で夜盗を形象

剝き身の切なさに慌てても古里通い

意思と無関係に鳴る寂しさの

語れない想いに焼け出され

ほぅ、ほぅ、黄梟ききょう哭く

ごぅ、ごぅ、毛繕いも矧ぐ

嗅ぎなれない色をした犬だ

動かないからくるわが溶けない

彩が凪ぐみたいに惚ける

波が湯浴み台を避ける

凍えたままの歯型で白んでいた

温もりの跡形ももう焦げた

どうでもいいだけの寝床を

どうして整え探すんだ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る