2020/01/06 21:27/鷦鷯飛蝗

嗅ぎなれた鉄臭さで喉元を締め上げる

居座る気も無ければ指先に海鳴り

遠くと呼ばれる場所でもすべてが見えてしまう

滑り落ちる先だって視界の遠くだ

落着は擦過傷と旱の賜物

ありもしない太陽に暗がりで阿る

一時に潰されるにせよじりじりと削られるにせよたどり着けない奥底

血肉の一片すら吹き散らされて壁の染み

文字通りの足跡であってこの身で道を描け

命じられたところで踏み出せない臆病が大成の秘訣

なんて嘯いて眠れ

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