2020/01/05 22:45/鷦鷯飛蝗

紫壁に澱んだ水彩絵具の歪みを穿つ

橙明が霞んだ凹凸の雲塊に痛みを放つ

過ぎ去ってしまえばグレースケールの夕べ

熱的平衡を打倒して

弓引く輩は恥じらいの彼方

選り好みの味を忘れた

その場で手に収まるものを掴むだけ

体で除け続け、掻き分け続けた

不用品達がまだ歌ってる

振り返っても足跡が見えないのはあいつらのせい

帰るべき場所がわからないのはあいつらのせい

すべてを拾えなかったきっとぼくのせい

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