2019/07/29 23:15/鷦鷯飛蝗
よぉ、知ってるかい、空っぽの
浮腫みがひかない夜の窓
水浸しのカーテン
重力は壁面
望まないのは望まれないため
当たり前以外は受け入れたくない
おいおい、当たり前なんてどこにも無いんだぜ
怨み積もった丑三つ墓守
逆落としの情念
醜悪な液面
嵩まないのは求めないため
わからないまま甘んじていたい
ここって本当は存在しないんじゃないか
ほら、視界が歪んできただろう
ディストーション、乖離する色、弾む螺旋
焦点があってきたかい?それだって大概に気のせいだ
ほら扇風機が回っている
両目の縁を削りながら
眼窩を無様に抉り取りながら
脳に直結したモーターは
神経を走るパルスで稼働して
両目から血風迸らせる
単純な仕組みゆえに頑丈なそれは
血で固まるまで動き続けて
そうして僕は死ねないのだろう
ただ穿たれた両目が血と膿で固まって
彷徨いながら歩き続けるのだ
軋むモーターが焼き切れるほどに
脳を壊し続けて
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