2019/07/11 22:42/鷦鷯飛蝗
マイクロバス、音漏れと舞う蚊
眼球なんてただの玉だ
何にも映しちゃいない
てらてら光って、この鏡像は何
無彩の部屋、俺が見てないだけ
この球が拾わないだけ
ほら空をみなよ、色があるだろう、あんなに青ざめて
膝丈まで育った稲をみなよ、こんなに青々と
僕の外にだけ色があって、でもこの目玉にはそれがないんだ
どうにもうまく拾えないらしい
大方は勘違いで、四つ足に巣食う蝮もあどけない
回り続ける換気扇が喧しい
凝り固まった体を解そうとして
固まりきって解けないと気付く
車輪はそこで転がっている
進みもせずにただ空転している
閉じた世界で理想だけが歪んでいた
仕組みだけの世界をこね回していた
それでよくて、全部だった
だったじゃなくて、これからも
このままでいたい、そうしたい
そのための不毛ながんばりが僕だ
そんなこんなでまだ色はみない
みないんだってやっと気付いた
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