2019/07/07 17:15/鷦鷯飛蝗

流されるのが癖で

訊かない命をいてくる

中途半端が信条で

言わない翆が浮いてくる

洛外に在る

自適を誇る

無念を想う

望むがまま

至ったところに満ち足りる

穏やかな、安らかなまま

叶えたのだ、六年むつとせの末

幼い自分の願いが

無邪気にこの頸を絞めてくる

誰も悪くない、自分も

もう、済んでいるのだ

次の駅は見えない

吊革は連なっていない

都市の喧噪は慣れない

伸びる過程、枯れた訳じゃない

冷えた汗が肌を粟立たせる

鉄塔、電線、乗り逃した一本前

棒になった脚と

木偶の坊の自分

辿り着いたには違いない

何の文句もありはしない

そういう風に、確かに死んでいる

死んでいたけど、雰囲気で誤魔化した

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