2019/05/08 21:37/鷦鷯飛蝗

端々から冷えていく

語りたいままで

動かないだけで


日付だけが背中を蹴りつけている

何が日付の脚を突き動かす?

思い出すのも億劫だ


自分で暖房を切ったのだ

暖炉にくべた薪を除けたのだ

そうだったなどと言う気も起きぬままに

寝転ぶのすら気怠くて

ただ組んだ脚を解けずにいる僕の背を

容赦無く日付だけが蹴りつけ続ける


躰も揺れるに任せたまま

眼だって虚ろでなどないまま

投げ出される顎の振り子に滑稽を覚えて

せせら笑いが漏れ出して

すこしだけ舌を噛んじゃった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る