1984年2月1日 ガンダムを継ぐ者 アニメックの事

「機動戦士ガンダム」の本放送からの数年。ここでは中学生になっていたかな。

「機動戦士ガンダム」の後は、立て続けにも本格的なアニメブームです。富野監督名義では「伝説巨神イデオン(1980年)」「戦闘メカ ザブングル(1982年)」「聖戦士ダンバイン(1983年)」。そしての「重戦機エルガイム(1984年)」です。


海外での「スターウォーズ」のリアリティを受けて、日本のアニメ界のデザインも洗練されて行きます。「スターウォーズ」程の大掛かりな特撮は無理でも、アニメーションでは追いつき追い越せの意気は感じ取れました。そのもっと足るが「重戦機エルガイム」です。


「聖戦士ダンバイン」のオーラバトラー見る度にただ凄いな感じては、アニメ雑誌を手に取り、中でも設定資料集が充実していたアニメックに辿り着くのは故無き事。その設定資料集見ながら自ら模写の筆を取る若き諸兄諸姉も多かったの事実。


また、青森での朝日放送土曜17時30分枠は確かリアルタイムでは無かったのですよ。半年遅れ、いや一年遅れでもあったかなと。

その状況によく耐えられたなのが現代人の感想でしょう。そこは埋めてくれたのが当時のアニメ雑誌で有り、アニメックの設定資料集で有り特集でも有った訳です。


雑誌が、事細かにそこまでネタバレして良いのかの向きも有りましょうが、それが当時の唯一の情報でもあったのです。

現在のインターネットなんてきたら、もうですよね、本当タイムマシーンがあったら、仲間内に言いに行きたいものです。見たいもの全部、まともに働いて給料貰えれば全部見れるぞと。


そしてアニメブーム最高潮のままに「重戦機エルガイム」。

本放送始まる前にアニメ雑誌ときたら、版権セルから永野護設定資まで、いや何より富野監督ががっつり遠い星団の物語に果敢に挑んだ事も含めて、衝撃的過ぎました。それも本当に若手過ぎる若手とがっつり組むなんて、受け手の方が心配する程です。いやそれこそがガンダムを継ぐ者の台頭だったのですね。


玩具的には、こんな繊細な造形で落としたら壊れそうなロボを世に出して、中学生ながらも心配せずにいられずも、それも時代だったのでしょうね。プラモデル成形はガンプラから発して緻密を日々繰り返しの、いよいよのエルガイム。頑丈さより芸術的精巧さを求める求道こそが、日本のサブカルチャーの発現です。「重戦機エルガイム」は結果的に打ち切りもなく1年間放映されたのですから成功と言えますか。


いや成功なのかと言うと、私の地方青森的には無し。と言うか無縁です。周回遅れで放送される筈の「重戦機エルガイム」が放送されず。すっ飛ばされての「機動戦士Ζガンダム」の本放送になります。ただショックでは有りました。


ですがアニメックの詳細な設定記事も有りましたし、ザ・テレビジョンには毎週密なあらすじも載ってましたし(ここのあらすじはアニメックからの移籍の井上さんだったはず、署名もあったと思います)、放送見れずともそれなりには補完しています。当時のテレビ局は地方局と言えど絶対的存在でしたから、我慢しかない訳です。


ただ後年成人した際には、「重戦機エルガイム」のレンタルビデオも出ていましたので、まあ事前情報も漏れ無く覚えていましたし、初見でも然程衝撃が無かった事に衝撃でしょうか。

いやよく考えたら、アニメックで設定資料とストーリー集を穴の空く程見過ぎたので、私の想像力の方が本放送超えていたのかなと。地方民のあるあるですね。

いや、厳密に言うとザ・テレビジョンのムック「HEAVY METAL L.Gaim 1」「HEAVY METAL L.Gaim 2」をかなり読み過ぎて物足りなかったのかもしれません。井上さーーーん。

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