第9話霊道トンネル2

もう一つのラスト

私は、妻に手を引かれて、霊道の奥へきた。光が見えてきた。

光の中に飛び込むと、 中は美しい花畑であった。暖かい感覚がまるで生きているかのようであった。

しかし、私を引っ張って来てくれた。妻の姿がない。すると、霊道の中から出れずにいた。

「どうした、何故入ってこない」

「あなた、この霊道に入るとね、霊界にもともといた魂は、戻っては来れなくなるの、」

「なっなにを、」

うすいバリアが張られているのか、向こうに触れることが出来ない。

「あなたがした術は、魂を戻すために呪文を唱えなければならないけど、あなたは、その言葉を話さず死んでしまった。

だから、霊界に帰れなくなったの」

「せっかく、出会えたのに」

「いいのよ、私は静かにこの霊道トンネル中で暮らすから、それに霊道トンネルを使わないように、貴方の体にのり移って、遺言に霊道トンネルを永久に隠すようにと書いたから、」

「ごめん、僕は君にまた酷いことをしたね、仕事で君の死の直前にも会えず。今も」

すると、彼女は 「大丈夫ですよ、あなたに触れることは叶わなくとも、私はあなたを愛しております、連庵さんこれからは、あなたとは嫌ってほど、一緒に過ごすんですから、これからもよろしくお願いしますね」正座して頭を深々と下げると、笑顔で私の方を見つめるのであった。

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