第六録
目を開けた瞬間時は動き出した。
先程の光景がもう一回流れた。
〔主、気がつきましたか。今はこれ主の頭の中に直接話しています。〕
〔成る程テレパシーというやつか。〕
〔はいその通りです!〕
流石は異世界。なんでもありだな。今シルフィーは俺の肩に座っていた。
俺は回りに聞こえない程度の声でシルフィーに尋ねた。
「シルフィー。透明魔法的な感じの魔法って使えるの?」
「はい!主には見えますが回りからは見えないようにはできます。」
シルフィーも察したようで声のボリュームを落としてくれた。
「なら、それできる?」
「大丈夫です。もうやりました。」
「おお。早い。なら大丈夫だ。」
「皆さま!スキルの確認は済みましたでしょうか?」
急にその声が聞こえた。その声の主は先程神さまがいい人と言っていた女王様だ。
女王様は俺たちを見渡し確認できた事を確認して
「それでは勇者よ!前に出てきてくださいませ!」
それで前に出たのは二人だった。
一人目は佐藤英二。クラスの学級委員長でサッカー部の副部長で次期部長である。クラスでも人気は高く勉強ま学年三位に入る程の実力者だ。
二人目は鈴木奈々。こっちも同じくクラスの副委員長でバトンの副部長で次期部長である。こっちもクラスでの人気が高く学年五位以内に入っている。
噂だがあの二人が付き合っているという噂がある。…リア充なんて爆発しろ。
〔主、あの二人相当人気があるんですね。」
〔まあクラスで人気者だもんな。あの二人、結構告られているらしいぜ。〕
そうやりとりしていると
「それでは勇者とその同行者たちよ。我が父上であり、ここクロウ大陸のバレン王国の王であるドラルゴン・ケイネスにあっていただきます。私の後をついてきて下さい。」
女王様はそう言い歩き出した。その横を全身黒ずくめの鎧の人が歩いた。
〔早速黒幕との対面ですね主。〕
〔ああ。そうだな。何言っているか分からん場合は話の途中でも問いただそう。〕
そう言い俺はみんなの後ろについていった。
大きな窓から外の様子を見てみた。外はとても美しくて街並みは中世ヨーロッパみたいな感じだった。
しばらく歩いていると大きな扉が見えてきた。
「この先に我が王がおります。しばらくお待ちください。」
そう言い女王様は扉の奥へと行った。
女王様が部屋に入ったのでみんな自由に喋っていた。泣いている者や現実逃避している者、はたまた楽しんじゃっている人もいた。
俺はまたみんなに聞こえない大きさでシルフィーに話しかけた。
「シルフィー。作戦をやっぱ変更だ。その王がガブリエルについて話した時に問いただす。」
「結構最初の方に聞くんですか?」
「ああ、そうだ。一応戦闘準備をしといてくれ。」
「了解です主。」
しばらくして女王様が戻ってきて
「王の準備が完了しましたので、どうぞ中にお入りください。それでは私はここで失礼します。」
女王様は、そう言い残しどこかへ行った。
そして扉が開いてた。その中はとてもきらびやかになっていた。
そして一番奥にいたのはそんな部屋とは比べものにならないぐらいの太っちょの冠を被ったおじさんがいた。
「おお!きてくれたか勇者とその仲間達よ!しばらくここの王城で修行をした後直ぐに魔王ガブリエルの元に行き首をはねてここに持ってきてくr」
俺はそこでさえぎるかのように話しに入り
「ちょっとまった!」
「ん!?何かね?まだ話は終わっとらんぞ。」
俺は一つ質問をした。
「あんたが今言った魔王ガブリエルって本当魔王なのか?」
この質問に王は少しドキッとしながら、
「あ、ああもちろん魔王だとも。そこに関しては信用してくれ。」
ああ。嘘だ。もちろん俺は本当の事を知っているから嘘だとわかるが、ほかのみんなは何言ってんのと思うのは当然だ。
「…はぁ〜。そうかよ。」
【錬成:大剣】
その瞬間床に魔法陣が描かれそこから大きな剣が出てきた。柄の所が三本にわかれて両端は途中で曲がっていた。
「シルフィー!」
「はい!主!」
俺はシルフィーを呼んだ。
〔何をすればいいですか?〕
〔剣に風をまとわせろ!〕
そう、シルフィーは風魔法が得意とさっき教えてくれた。
〔了解です、主!〕
シルフィーは俺が支持した通り剣に風をまとわせてくれた。それで俺は王に向かって剣をはらった。
【ウィンドーブレイク】
その風は剣から解き放たれまとまって王へと向かっていった。
「ひひーーーーーーーーい!?」
その時先程の黒騎士が王の前に立ち
俺の放った技を斬るかのように持っていて大剣を振りかざした。
その瞬間先程の黒騎士が王の前に立ちその技(風)を破壊したのだ。
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