高校野球を扱った作品は数あれど、リリーバー専門の投手を主人公にした作品は少ないと思います。
高校野球はプロ野球と違い、ベンチ入りしている投手はせいぜい3人程度。しかも多くは他のポジションも兼ねていることが多いです。
その中で敢えてリリーバー専門として活躍する姿に胸が熱くなります。
(もっとも、現実の高校野球も投球数制限が導入され、リリーバーの活躍が一般的になりつつあるかもしれません。)
話はそれてしまいましたが、主人公の球雄くんは、豪腕できりきり舞いにするタイプではありません(速い球は投げられます)が、打者の裏をかくピッチングと魔球で、並み居る強打者と対峙します。
その戦略は野球好きにはたまらないほどの緻密な駆け引きが繰り広げられます。
また、リリーバーという立ち位置ゆえ、主人公がグラウンドに立つシーンは限定されますが、ゲーム序盤はベンチから相手チームの癖や、味方のコンディションを分析するなど、飽きさせません。
あと、余談ですが、選手の名前が実在するプロ野球選手をモチーフにしているのも面白いですね!(個人的にはデルゾ瑠偉くんがハマりました。)
野球好きならもちろんのこと、ストーリーとしても面白いので、野球に詳しくない方にもオススメしたいです!
この作品は僕の自主企画に参加してくれた作品なので読ませていただきました。
主人公は球雄。完全なる野球一家の息子です。ちなみに、父は球一朗と言います(球一朗もすんごいドラマを起こしています)
球雄が色んな高校を行ったり来たりしたりする理由は後ほど明らかになるのですが、この作品では野球、甲子園、青春のたくさんのドラマが刻まれています。
バッテリーとの友情、チームメイトとの関係、生まれ持った才能、相手校の選手との対決……いやぁ、本当にいろんなものが刻まれています。
(ちなみに、阪神ファンの僕にとってラストは( ゚Д゚)でした笑)
野球ファンじゃない方にはちょっと難しいところもあると思いますが、そんなところを無視して読むことができますし、逆にそんな詳しいルールももちろんなのですが、作品の完成度の方がはるかに高いので野球好きでもない方でもめちゃめちゃ楽しく読めます!!
「ピンチをピッチャー球雄」の活躍、そして高校球児が巻き起こすドラマをどうぞご覧あれ!!