第467話 土地の確認…の前に
商談…と言うか相談の方がシックリ来そうでは有るが、如何せん、初めての試みでも有る販路の確保から販売場所の相談。
まあリョータが勤めて居たのは自由気ままな服装でも大丈夫な服飾関連。
畑違いなのは判って居たからこそ専門家に相談したのだが・・・。
「そうだ。今から没落した屋敷…?
そこの場所を見て広さ的に大丈夫だと判断したら先に壊しちゃって大丈夫ですか?」
「あー…そうするなら契約してくれた方が安心なんだが…」
「…確かに…。
だったら駄目だとしても何かしらに使う可能性を考えて、
契約させて貰いますよ。売って貰えます?」
「ええ、ええ、勿論!買って頂けるのであれば!
あそこの土地は誰も買ってくれませんでね!
なので白金1枚でどうです?!」
「はあぁ?は…白金1枚ぃ(100万)!?
何でそんなに安く・・・?(何か「いわくつき」とか…?)」
「やはり貴族に取って没落した屋敷を買い取る…となれば、
自分も没落してしまうかもしれない、などと心配するもんらしくてですね」
「あー・・・(察し)」
「ですから貴族の屋敷とは言え売れ残ってしまう次第ですから、
自殺者が居たとか幽霊が出るとか、という荒唐無稽なことで売れ残ってる訳では有りませんのでご安心を」
「そうでしたか。じゃあ契約し・・・て大丈夫ですか?」
「え?」
「俺の実年齢は子供ですよ?大人が契約しなければ成立しないのでは…?」
「・・・どなたかいらっしゃいますか?」
「クロード商会の…」
「レイ・クフロフォード様…ですか?」
「えぇ。アイザック様とも言葉は交わしてるので…」
「全て知り得てる方で有る…と」
「そうなります」
「でしたら、こちらから開発関連の土地を購入するに至った事を伝えさせて頂いて、契約書に署名して頂けるよう手続きしておきますよ」
「報連相・・・怠ったって怒られそうだけど…(ぼそ)」
「んん?ほうれんそう?」
「ああ。聞こえてしまいましたか。
報告、連絡、相談…これを略してホウレンソウって言うんですよ」
「報告も連絡も相談も確かに重要事項ですね」
「屋敷を壊す壊さないはレイ様に相談してからにしますよ。
今は見に行くだけ…に留めて」
「判りました。場所までご案内がてら契約書を持っておきましょう」
「何か色々すみません…」
「異世界でしたか。そちらでの経験値とこちらでの経験値は違いますでしょうから慣れるまでは致し方ないですよ」
本来ならレイ・クロフォードに相談して、アイザック・クロフォードに許可を貰い…と手順を踏むのだが、思い立ったら吉日とばかりに契約まで持って行こうとしてしまったリョータでは有るが、そこはストッパーとしてギルマスがなってくれて大ごとにはなら…なかったとは言い難いだろう。
何しろ家一軒、丸ごと壊そうとして居たのだから…
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます