第443話:新学期開始~大慌てな出発
日本で言う所の「春はあけぼ・・・」その先しらんと言いそうなリョータが、ベッドから「ふぁ~」とアクビを噛み殺しながらノソリと起き上がり、窓の外へと視線を向けた。
「すっかり雪解け間近だなぁ・・・」
そこかしこに積もって居た雪は解け、川となり…ではないが、春の息吹が芽吹き始めている光景となって来始めたのだ。
そうなると届くのが魔法便。
いつものようにポン…と現れ
「・・・あー・・・しんがっき・・・」
そう言えば日本の冬休みは宿題が小学生の頃は出されてたし、中学生になれば試験勉強やら何やら忙しくしてたし、高校生になれば進学するか就職するかで忙しくしてたっけー…何て思いは馳せるものの、行動しなければ「又」絡まれかねないと気を引き締める。
なりたくてなった訳では無いが「何故かトラブルメーカー」のように「問題ごと」が「あちらさん」から「こんにちわ」されるのだから、前もって身構えておかなければ対応など出来ない。
しかも最近は「日本の神様」が「やらかしまくって」日本の技術が結集されたモノが届いたりしているのだから、何かしら起きた時に「叱らなければ」とも思って居るので有る。
「なーんか嫌な予感…すんだよなぁ…」
その予感は的中して居るのだが、今の時点では何に対しての予感か気づく訳もなく、のんびり寛いでいる従魔たちに声を掛ける。
「小桜、権太、ゴマ、こむぎ、ココ、琥珀~俺はリッツェに移動するけど、
どうする?」
小桜は当然ついて行くと言い、権太、ゴマ、こむぎ、琥珀は残ってても大丈夫かを聞いて来た。
「うーん…影で待って貰う方法も有るんだけど、
控えさせっぱなしにしたくないんだよねぇ…
かと言って残って貰った場合、
他の冒険者が来ないとも限らないし…」
【
「あ、そうか。長く滞在しないんだっけ。
だったら影に…ってココは理解できるかな?」
孤児となってしまったココは幼く、大人な従魔たちが面倒を見てはくれて居るが、影に控えるなど一度もした事が無い。
それは平和すぎる室内が一番の原因では有るが、最強な仲間たちの影響も入って居る。
だが、一番の原因は「リョータが最強」だと言う事に本人は気づいてなさげで有る。
{そこは理解してそうです。一応、小桜様が言い聞かせておりましたので…}
「・・・へっ?!こ、小桜ぁ?何したの」
【従魔が主人の言う事を聞くのは当たり前だと教えただけですわ】
出発しなければ始業時間に間に合わないくらいの時間帯にはなって居るのだが、転移と言う便利な魔法が有るが故に遅刻だー!と走って行かずに済むと思って居るリョータ。
<ご主人様、出発しないと遅刻とか言うのになるのでは?>
「はっ?!やっばっ!みんな影に控えてっ!!」
するりと影に入ったのを確認したリョータは戸締り用心、火の用心!とばかりに安全確認をして、大慌てで自宅からリッツェ近くの森まで転移したのだ
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