第434話:届いた手紙に大喜びなメイスン(返事は速攻)
フェルナンデス家の料理人宛てに魔法便が届けられる。
ポン♪
「おや?メイスン料理長宛みたいですね、
その魔法便」
「おお!もしやリョータ殿の返事が来たのかも!」
ウキウキと届いた手紙を開封して中身を確認して行く。
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フェルナンデス家 料理人様
手紙を拝読させて頂きました。
新たなレシピの指南をする事を了承したいのですが、
訪問可能日時をお知らせ頂かなくてはなりません。
いきなり訪問して駄目では二度手間になりますし、
フェルナンデス家の都合も有るかと存じます。
訪問日時をお知らせ頂けたとして、
そちらへ向かう足は、
自分で手配する必要が有りますよね?
屋敷までの辻馬車が有るのか知らないので、
訪問方法も教えて頂ければ有難いです
リョータ
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そう言えば名前を言い忘れて居たな…と今更ながら思い出したが、何より教えて貰えそうだと書かれて居る事を喜ぶ。
「よし!これで新たなレシピを知る事が出来る!
ちょっくら旦那様の所へ行って来る」
「ちょっ…!料理長?!」
いくら「お抱え料理人」だと言えども、家令(執事)に雇い主で有る、主人の都合を聞かずに何かを報告ないし相談しに行くなど、もってのほか…なのだが、綺麗さっぱりスッカリ忘れて居て暴走したメイスン…。
おとがめはされないだろうが、厳重注意を受ける事になるだろうなー、と後輩料理人は溜息を吐き出して戻って来るまで、下ごしらえをする為、作業を始めた。
* * * *
「旦那様っ!」
ノックもナシに扉を壊しそうな勢いで開けたメイスンに、驚いた侯爵…モーリス・フェルナンデス。
「・・・料理人とは言え、執事に訪問の有無を聞く暇も無かったのかね?」
と、冷たーい声音で言われ
「す、すみません…リョータ殿からレシピを教えて貰えると…
知らせが届き、早く知りたいと思ってしまって…」
新しいレシピを教えて貰うのだと聞かされた侯爵は
「そうか。了承して貰えたのだな。
そうなると訪問日時を決めなければならぬのだな」
と理解を示して貰え、懲罰ものになる事は避けられた(と言っても厳重注意は受ける)。
「はい…」
「そうだな…我々の都合は特にないから、
君が望む日時で構わないよ。
それと馬車が必要なら我が家から以前の場所へと出す事も可能だが、
リョータ殿は望んで居るのかね?」
「いえ。こちらの手紙をご確認いただければ…」
メイスンは自分宛に届いた手紙を侯爵に渡し、確認して貰った。
「…ふむ…辻馬車などで訪問しようとして居たのか。
ならば我が家から馬車を出す手配をしようではないか。
料理長的には何時を希望して居るのかね?」
とんとん拍子でリョータの訪問日時が決まって行き、メイスンが望んだ日時は、手紙が届いた(リョータ的には送った)翌日となったのだ。
どんだけ待ち望んでたんだメイスン…と侯爵は内心、思ったらしい
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