第425話:クラス分け討伐の結果は…
騎士に適性あり…と診断が下った筈の生徒たちだったのだが、挑ませて初めて「適性なし」な生徒が「大半」でF(冒険者ランク最下位)にも至らない生徒が、200人中100人ほど居た事実に団長は、頭を抱えてしまった。
「・・・これほどまでに酷いとは思ってなかった…」
あのまま知らずに厳しい区域に単独で行かせて居たら…死人どころか行方不明者すら出て居たかも知れない事実に、これから先は選定の儀と同時に適性試験を入学時にした方が良いか…と色々と思案するハメとなってしまった。
そして「我こそはAランクでSランクに上がるのも時間の問題!」と思って居た「自意識過剰な阿呆」どもは、リョータが作った安全区画で、ガタガタと恐怖で足がすくむどころか動けない状態となってしまって居る。
(あれま、あれだけ豪語してたのに、
この始末じゃ…論破したくても出来ないだろうな)
本来なら、リョータが如何様をして居て、自分の方が実力は上だ!と言い張るつもりだったのに、蓋を開ければリョータより格下。
怪我を負って治療して貰ったり、上級生に助けられたりと散々な結果。
それを踏まえての「震え」なのだが、自覚してなさげで
「いい加減に此処から出せぇ!」
「子爵の僕に、こんな仕打ちしてっ…不敬罪で訴えてヤルっ!」
「如何様のくせにっ!」
などと喚き散らしているのだ。
(あ~あ、いいのかねぇ…そんな去勢張って…
団長さんはSの実力、有るのに…)
「…そこへ入る判断を下したのは私なのに、その態度か?
判ってて意見してるのなら、
これからSの地域にお前たちだけで行って貰うが?」
Sランクの地域に放置するぞ…と言った瞬間、ピタ…と罵詈雑言が止まる。
(どんだけ怖いって思ってるかって判るよね~。
自分の実力がF以下だって理解できて…
なかったから言ってたんだろうけども、
Sへ行かせるぞ!で怖がるとはね)
団長からF以下の実力しか無い…とレッテルを貼られて居るにも関わらず、自分たちはAの実力が有る、と言い含めるつもりで言葉を発したものの、Sの実力を持つ団長に「なら余裕でS地域に行けるよな?」と問われ反論できない阿呆ども。
勿論、100人いる「適性なし」のうち、ちゃんと把握できて居る「努力すればF以上の実力をつける事も出来る生徒」は「こいつら馬鹿か?」と内心おもって居る様子が「かすか」に見え隠れする。
(判ってる奴らは50人くらいか?阿呆なのは50人…
半々の割合って所か)
「リョータ」
「団長さん…嫌な予感しかしないんですけど?」
何かしらリョータに「願い出そうな雰囲気」を感じ取ったリョータは「Gでも阿呆な連中」を叩きのめす事になりそうだな、と溜息を飲みこんだのだった(哀れリョータ巻き込まれ体質回避、間に合わず!)
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