第423話:閑話~阿呆に対する処遇?
リョータの魔法を直接見た事が無いのに「作れない」と断言してしまった阿呆に向けて、団長が放った氷の魔法…。
周囲が凍り付いて居るにも関わらず、リョータが特段「寒い」と言う顔つきになって無い様子に目を見開く阿呆。
「どっ…どっ…どうしっ…」
「どうして寒くないんだ?!」とでも言いたいのだろうか、それとも「
「どうして?と問うて居るのか?
リョータが最速でSランクに昇りつめてしまった…
との噂は知り渡って居ると思ってたのだがな」
冒険者で10歳の子供が、Sランクに最速で昇格してしまった…と言う情報は、冬休みに入る前には伝わって居た筈なのに、この阿呆どもは「知らない」「知らなかった」とでも言うつもりか?と、冷ややかな目で団長は見ているのだ。
阿呆どもの周囲だけが凍って居る様に目が点な者と、状況を把握し「ざまをみろ」とばかりに白けた目で見る者とに分かれている。
流石にこのままではランク把握が遅くなると感じたリョータが
「団長さん、このままだと適性ランクを知りたい人たちが困ってしまいますよ?」
と投げかけ、凍って居た魔法は「ゆっくり」と解かれて行く。
「・・・優しすぎるにもほどが有るぞ」
解凍魔法をリョータが施して居るのに「気づいた」騎士希望の者は少数で、ほとんどの生徒は気づいて居なかった。
「ランクを知りたい人たちを放置して、
自分の実力を見誤って居る人たちと対峙し続けるのも…
と思ったまでです」
安易に「Aランクの実力も無い癖に、有ると言い張ってると怪我するの君なのに」と言いたいのを我慢してるようには見えないだろう。
だが、その見誤って居る連中からすれば「誰が実力を見誤ってるんだ?」と思ってるように見受けられた。
「しかしなぁ…自分はAだ!と言い張って居る奴らに限って、
スライムで怪我しかねないだろう?」
「それはそうですが、此処で言い合って居ても先に進めないのでは?」
「・・・確かに・・・」
何とか言い含める事が出来たのだが、実力が備わって無い連中が
「僕らが先に挑んでいいですか?」
と聞いて来たのだ。
「構わないぞ?」
団長は、Aだと「思い込んで居る」阿呆どもが針の筵状態になるのを判って居て挑ませようと企んだようだ。
あちゃー…阿呆な奴らは団長の手のひらで踊らされてんなー。
馬鹿は治らない…と言うが「しごいても治らない」とも言えるか…。
我こそはAランクの猛者だ!と思って居る5人が、最弱と言われるスライム相手に手足を怪我しただけでなく、卒倒してしまい、Gクラスと言うレッテルを張られてしまう事となり、実力を知りたかった者たちからは、冷たい目を向けられながら討伐が終わるのを待たなければならない、と言う苦行を強いられた
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