第403話:商業ギルドからの緊急連絡?

 オイル類が神々によって「転移で届けられて居る可能性」が有ると気づいてしまったが、現状では「同じ名前」で届いてるのか、変な名前で届いて居るのかすら判らない状態では動きようが無かった。


「神々が何かしらしてたとしても、

 同じ名前とは限らないし、

 見つけられて無いかも知れないよな?」


「あ…あ~…それは有り得ますね」


 2人して解決方法を思案する背中に


「会長、商業ギルドからリョータ様に目通りしたいと言う方が、

 いらしてるのですが…」


 と声が掛けられた。


「「商業ギルドから」ですか?」


「え、ええ。何でも今まで発見されなかった液体が届けられ、

 もしかしたらリョータ様が見れば何か、

 判るのではと…」


 あれ?鑑定の能力が有るって言うのは隠してるのに、依頼が来るって…どゆこと?


「僕が呼び出される理由が判らないんだけど…

 鑑定って能力、持って無くても判るって意味で、

 確認して欲しいのかな?」


 従業員の後ろに見えた、その人物に向けて発言したのだが、鑑定が無くても「見た目で判るような品」が冒険者ないし、商人からもたらされたとして、子供に見て欲しいなどと望むのだろうか?と言う疑問が有ったからこそ、リョータは聞いたのだ。


「え・・・?鑑定を…持って無い?!

 そんな筈は…」


「(おや?カマかけて持ってるって言わせて、

  最低賃金で働かせるつもりだったとか?

  じゃあ更なるカマかけてみるか)

 あれ?持ってたらカードに記載、出るよね、レイさん」


「ああ、商人は信用が第一だからな。

 もし万が一、鑑定の能力を持ってるとしたら、

 カードに鑑定持ちと記載が出る筈だ」


「僕のカード、出てないよ?

 なのに持ってるって確信を持って聞いたよね?

 何で?」


 商業ギルド職員の暴走で、リョータを囲い込み、何かしらを生み出させ、もうけるつもりだった人物だったようで、リョータとレイの正論に反論など出来る筈も無く


うるさ五月蠅うるさいウルサイ!

 子供がクロフォード商会で何かしてると噂は有るんだ!

 大人しくオレにも儲けを寄越せ!!」


 思わず


「「そっちかい!」」


 と同時に発言してしまったが、儲けなど今は全くないのに儲けてると思って居るアホに


「儲けなんて」「無いんだが?」


 とリョータとレイが呆れた声を上げると、アホは目を見開き


「は?儲けて無いぃ?!う、うそだぁ!!!!」


 と頭を抱えてしゃがみこみ、商業ギルドのギルマス(リョータは初対面)が背後に現れ


「・・・私が何も指示してないのに、

 お前はクロフォード商会で何をしているのだ?」


 と怒り心頭な顔つきで見下ろして居る。


 あれ?と気付いたリョータ。


「レイさん…あの人だれ?」


「ああ、最近、ギルマスに昇格した方だよ。

 前までギルマスだった人は、

 どうやら不正やら上司だからと言って、

 無理難題やら無理やりな依頼をして居たらしくてな…」


「う・・・わぁ・・・

 (配置転換?

  いや僻地へきちに飛ばされたって所か)」


 リョータに無理難題を突き付けるつもりで居た人物は、罰則規定に従い、辺境地へと飛ばされたようで、迷惑を掛けた…とギルマスが謝罪し、冒険者から齎されたで有ろう液体の正体は自分が鑑定し結果を教えに来ると告げギルマスは戻って行ったのだった。


 まさか「全てのオイルが手に入る場所が有る」何て事は、この時…気づかなかった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る