第258話:冒険者ギルド経由、商業ギルド行き
諸事情を知っている冒険者ギルド職員に、鉱石を扱っている場所を聞く為、カウンターへと近づく。
「あら、リョータさん。
こんにちは」
「こんにちは~。
あのねケイトさん、
鉱石を取れる場所と買える場所、
教えて下さい!」
「鉱石なんて手に入れて何を・・・
もしかして錬金術をやってみるつもり?」
「う、うん…
そのつもりだけど…
駄目かな?」
冒険者が錬金をヤルなんて前代未聞・・・と言うなら、採取しに行こうと思ってると方向転換すれば、入手も容易くなるかな?などと考えてはいる。
「駄目ではないけれど…
ああ学校が冬の休みに入り、
何かしらしたいと思ったのね?」
「それもあるけど、鉱石採取の依頼…?
そんなのがあった時の為に、
売られてる場所を知りたいと思ったんだ」
物は言いよう・・・口から出まかせ…では無いが、本来の目的は錬金に使える鉱石を手に入れる事。
もし、子供だからと言って販売して貰えなかった場合、何処で採取できるか知っておけば、表Sランクの冒険者なら依頼に出されてる可能性もあるのでは?と思ったのだ。
「扱ってる場所を知れば採取依頼を受けた時、
売る事も買う事も可能になるものね。
それなら商業ギルドが
「ありがと!
行って見るね!」
子供が素直に鉱山へ行かせて貰えるとは思わないが、ランクはS・・・依頼がある可能性は残されている。
とは言え依頼主が依頼を受けたのが子供だと知って拒否する可能性はあるだろう。
俺が大人で依頼して受けたのが子供だって知ったら危険は無いのか?体力的に大丈夫なのか?なーんて質問づくしするのは目に見えてっけど、「年齢制限されてないから受けていいって事じゃないの?」て聞けば反論できな…うん…やめとこ。
この世界全ての事柄を把握して無い状態で「そんな事を言った」場合、何かしらの「処罰をチラつかせる」阿呆もいる可能性…ぬぐえないもんなぁ。
そんな事を考えながら商業ギルドへと向かった。
* * * *
商業ギルド受付が5カ所に分かれているので、リョータは質問口へと向かった。
「すみません、
鉱石の購入場所と採掘場所を教えて下さい」
「いらっしゃいませ。
鉱石の購入は当ギルドで登録者のみが行えます。
採掘場所は冒険者ギルドに依頼を出しますので、
そちらをご確認頂ければ理解できるようになってます」
「じゃあ購入したいなら登録しないと駄目なんですね」
「ご主人様から引き取りに行って欲しいと言われましたか?」
「ううん。
僕、何処かで働いてる下男とかじゃなくて冒険者なんだ。
依頼を受ける場合、
場所を知らなかったら困ると思って聞いたの」
「採取依頼を出しますので、
それを受けて尚且つ、
自分で採取に行った品を売りたいと言うのであれば、
登録して下されば受付にて買い取らせて頂く形となってます」
色々と知る事が出来たリョータは、採掘できる山の位置を冒険者ギルドで確認しなきゃな…と思って再び向かったのである
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