第232話:籾殻から玄米にし精米して…

 炊飯器は手に入れていたが、白米が存在するとは思って無かったが故、購入してなかった物があった。


「うげっ…日本では精米した状態で売られてるから忘れてたや」


 精米機を手に入れなければ「籾殻」状態では食えない。


 精米して白米にし、2合ぶ・・・ちょっと待て、茶碗1杯が何グラムだっけ?


 う~ん…って、ググりゃいいのか。


 パパっと検索すると1合で茶碗2杯分となる事が判った(諸説あり)。


 まあ籾摺りしちゃえば何度でも炊こうと思えば出来る訳で、流石に魔法を使って時短しようとはでは思わない(土鍋で炊くなら始めチョロチョロ中ぱっぱ赤子泣いても蓋取るな、が基本)。


 異世界こっちの籾殻が日本あっちと同じとは限らない…か。


 かく、籾摺りして玄米、精米、白米だよな~。


 精米機の中で価格的に安く使いやすいタイプを購入し、その場に出す。


 おお、家電量販店で購入して帰って来たような形で出て来るのか。


 それなら説明書付きだな、助かる。


 ガサゴソと箱からブツを取り出し炊飯器ちかくに置き、購入して来た1袋から茶碗1合分…では足りない可能性があると踏み、5合くらい炊いて保管すればいいか、と計量カップで5合、測って精米機へ。


 こうなると「籾殻」と「糠」が出るんだよなぁ。


 あ、糠で何か作れなかったっけ?せっけん?あぁ柱を拭くのに使ってなかったっけ?


 まあ蓄積しとけば何かに使えるっしょ。


 精米時間は…え?マジで?そんな短い時間で出来んの?!


 今どきの精米機、恐るべし(※)。


 長くはないとは言え、待つ間に明日、持っていくつもりの弁当を考える事にした。


 米飯食の初日だからなぁ、やっぱ「おむすび」で4つくらい、握るなら「塩むすび」「鮭むすび」「梅むすび」「ごま塩」だな。


 混ぜ込むヤツも市販はされてるが、流石に持って行くと別の意味で目立ちそう。


 どうせ持って行くなら見た目で何が入ってるか判らない、中に入れる「おにぎり」が無難だよな。


 リョータは器用に「握れる」筈もないのだが、日本には便利グッズとして、作る為の道具も販売されている。


 だからこそ真ん中に何かを入れて「おむすび」にするのは容易いのだ。


 ただ「握れない」のではなく「握れるが形が統一しない」だけ。


 折角、持って行くのだから「形が綺麗で見た目が美味そうな」おむすびを喰いたいと思ったのだ。


 翌日の準備を整えると精米機から完了の合図が鳴った。


ぇ~な、おい」


 精米された米と糠、籾殻に分けられており、久しぶりの「お米」に唾をゴクリと飲んでしまう。


「やべぇ…このままで食えないのに、

 米の甘味とか思い出してしまった」


 5合分をザルに入れ、軽くゆすぎ、ボールに入れ替えザッザ…と汚れを落として行く。


 何度かかき回して2回ほど水を捨ててザルに上げる。


 軽く水気が抜けたら後は炊飯器が「美味しいご飯」にしてくれる、それを待つだけとなった


※=作者が調べた精米機は

 「短く精米」出来る品だったので、

 そう表記しました

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