第189話:最終下層にて
地下迷宮が何階層か判らぬ状態で挑んではいたものの、どうやら地下5階が最後の様に感じていた。
「何だかなぁ…
ここのダンジョンが最後まで行けなかった原因、
まさかとは思うけど、
カメレオンの
魔道具が付けられた日付と言うか、どれくらいの間、あの魔物に道具が付けられ、此処で多くの冒険者たちが先へ進めなかったのかと思えば「
「思い描けば覚えられる魔法」があり「従魔のサポート」がある状態だったからこそ、魔物の正体が実はAランクの魔物で温厚な草食系の魔物だった事を知れた。
だが普通の冒険者ならば相手を鑑定できない状態で、いきなりS3の魔物が現れたりすれば瞬殺するのではなく「されてしまう」のは目に見えてしまう。
【その可能性を捨て切れないのでは?】
「・・・そうなんだよなぁ・・・」
〖リョータ殿が懸念なさるのは判りますが…
過ぎた事を悔やむよりも、
この先、
そのような魔物が被害に遭わない方法を
考える方が有用ではないでしょうか?〗
「隊長さん、
駆けつけて下さいまして、
ありがとうございました。
おかげで倒さなくても良い魔物を助ける事が出来ました」
〖…いえ。
つくづくリョータ殿は、
巻き込まれてしまう体質であった事を知るキッカケにはなりました。
又、困りごとがありましたら呼んで下さいませ〗
そう告げたワイバーンは到着時に「開けてしまった」天井から戻って行き、俺たちは最終下層のボス戦に挑む為、ドアへと歩き始めた。
「脅威が去ったからかねぇ。
このダンジョンは、
5階層で終わりってのが鑑定に出たんだが…」
【普通ならば入る前に何階と出るのですの?】
「そだね~。
情報は1度でも入った冒険者が、
ギルドに持ち込むだろうからね。
それが此処では、
途中階層までで戻って来て貰って…
る・・・と言う事は…」
『途中の階層に別れ道がありました。
もしや…そちらに行くと…』
「入り口に戻された可能性がある?」
そう3階層と4階層には「何故か」二手に分かれる道があったのだが、リョータは「戻される道」に進まず「先へ進める道」を選んでいたのだ。
「これさ、
いやぁ~な予感を口にするとぉ…
ダンジョンが意思を持ち、
強さを持ち合わせた人物だけを先へと進ませてる…?」
突如として「何時も聞きなれている声」が響いた
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
正解~!
おめでとう!
君はダンジョンマスターの権限で
この先、挑むであろうダンジョンは
希望する強さを選べるようになったよ!
遊べるダンジョンから危険なダンジョンまで
よりどりみどり♪
入る前に思い描いてくれたら
希望したダンジョンに変化するからネ!
じゃ、ボス戦がんばってね~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ふ、ふ、
百歩譲って「簡単なダンジョン」を思い描いたとして、俺の場合、既にランクは表はSだとしても裏が上がる事は皆無だろーが!
巫山戯たような言葉に憤慨するリョータではあるが、ダンジョンがゲーム世界なら面白いかも?と思ってるのは内緒である
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