第185話:地下迷宮アタック(2)
2階層は何の変哲もなさげな平坦な街道風な造り。
「これ普通の街道風に作られてるけど、
油断大敵を体現する場所か?」
【魔物が現れる危険な森を抜けた先ですもの、
何が起きるか緊張感を持たせる意味で作られてるとでも
言うのですか?】
「その可能性は否定できないでしょ?」
【それはそうですが…】
『大きな何かが近づいて来てる!
凄く強い魔力だよ!!』
ゴマが危険だと忠告してくれた通り、現れたのは
「・・・マンモス・・・?」
2階層からは権太と琥珀にも参戦して貰っているので、それぞれが見た感想を伝えてくれる。
[マンモスに似てるけど一カ所、
変な所があるよ]
《顔はゾウ、体つきは…虎みたい・・・》
見た目は「それ」っぽいのだが、違和感たっぷりなフォルム。
権太とゴマと琥珀が一斉に魔物目掛けて走って行く。
「権太・ゴマ・琥珀、気をつけるんだぞ~」
『[《はーい》]』
【
3匹に任せたままになさいますの?】
「権太達だけでもSランク3人分はあるんだよ?」
【・・・そうでしたわね】
本人たちは
勿論、危険な事柄が起きた時は助ける体制は取っているが杞憂に終わる。
「ほらな?」
あっさりと倒し、その場にはドロップアイテムである毛皮と魔石が残された。
【何とも素晴らしいですわね。
わたくしも今度は、
参加したいですわ】
「勿論、小桜も参加してくれると、
薬草採取が出来るから助かるよ」
普通は有り得ないのだがリョータは表面上はSでも隠しはS4つ。
従魔たちはSランクに「気付けばなっていた」
それらが国中に浸透する事は無いだろうが、絡む阿呆が増えて行くのは間違い無いだろう。
何たってリョータは巻き込まれ体質。
「それにしても、まさかと思うけど、
この階層はコイツだけ?」
【そう言えば…】『他の魔物の気配が…』[ない]《です》
「・・・いくらなんでも・・・」
【有り得ませんわね】
周囲が見渡せるからこそ気を付けるべきだと知らしめる為の場所ならば、他にも魔物が出て来ても良さそうなのだが、この階層にいた魔物はマンモタイガーだけだったらしい(魔物の名前は鑑定して判明したが違和感ありまくり)。
取り敢えず地下3階層へ行くしかなさそうだな。
まあ休憩場所が何処かに作られてるだろうから、そこで昼飯休憩すっか。
気を抜いた訳では無かったが、危険察知すら使う事なく3階層へと下って行く。
強者を好む魔物が、その姿をニヤリとしながら見つめてる事に誰も気づかなかった。
(ふふふ…このダンジョンに挑みし猛者は、全て蹂躙して子供らの餌にしてきたが、此度の猛者は栄養価がありそうだな)
危険察知を使っていなかったにも関わらずリョータはゾクリと悪寒が走り、この先に進むとしても、緊張感は持たせたままにしなければ、と気を引き締めた
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