第120話:自習時間に予習と復習

 リョータを救うべく飛来したワイバーンとドラゴンの所為せい…とは言い難いが、その日に行われる筈の授業は全て取りやめとなり、それぞれが自習となった。


 リョータは責任を負う為、更に数日ほど授業へは出られなくなり、罰として2日分の「課題」が与えられたのだが、さっさと終わらせてしまった。


「みんな出ておいで~」


 小桜、琥珀、権太、ゴマ…今、従魔として登録されてる全ての動物を自室へと呼び出したのは暇だからではない。


 ずっと小桜しか出しておらず、自由に走り回りたいだろうと思ったからこそ、呼び出したのだ。


あるじ?全員を呼んで

 どうなさるのです?】


 ん~…自習になっちゃったから、森に転移して遊ばせようかと思ってさ。


[魔物、倒しに行く?]『美味しいご飯食べたいです』


<森の恵みを食べたいです>


 権太は魔物を倒したいと発言し、ご飯が食べたいと言ったのはゴマ。


 相変わらず森の恵みを手に入れたがる琥珀に苦笑しか出ない。


「じゃあ森に行こっか」


 全員を範囲指定して自宅を作った森へと転移する…前に何か起きた時に困ると思い


「行くのはいいが学校で呼び出し食らった時、

 いないのがバレたら退学扱い・・・だよなぁ…」


 日本で犯罪者の逃走を監視カメラを追う事で発見につなげる事をしまった。


            ピコン♪


「【[<『あ・・・』>]】」


 気が付いた時には部屋に見た目、監視カメラには見えない物体が本棚の上、出入り口方向に向いた状態で設置されていた。


【・・・自覚なさいまし、

 と言いましたわよね?】


 うん…言ったね。


 忘れてた訳じゃないけど…思い描いたで構築できるんだ…って理解したよ。


 思ってしまう「だけ」で魔法を使用出来たり品物を作れたりする、と言う事は何かしら「不測の事態」が起きたとしても「対応できてしまう」と言う事になる。


 まあ学校を退学になるよりは安心感は増したけど…鑑定…。


~~~~~~~~~~

魔監視カメラ

・音声が聞こえる

・映像はリアルに近い

・気づかれる事はない

~~~~~~~~~~


 俺が作ったモノは全てチートらしい(何デヤネン)。


【主、まさかと思いますが、

 映像でしたか、それだけでは無いのですか?】


 うん、どうも声も届く仕様らしい。


 能力を発揮するにも程がある…と思った小桜。


[ねぇねぇ森に行かないの?]


 重苦しい空気を払拭したのは権太。


 あぁ、そうだね森に行って「遊ぼう」か。


[『わーい♪』]<私は森の恵みを摘みたいです>


 全員を伴って自宅を建設した森へと転移して行った。


 勿論、監視カメラは転移した瞬間から稼働している。



 * * * *


 自宅の玄関を開け小桜は中に入って行き、権太とゴマは戻って来れる範囲なら、と言う事で「遊び」に出かけ琥珀は森の恵み…粉の実などを探しに向かった。


「さて、俺は学校の書物を読んで、

 魔力制御が自然に出来るようにしないとな」


【そうですわね。

 主の能力は「規格外」ですもの。

 制御できなければ被害が出てしまいますわ】


 人だけでなく物理的被害出る可能性がある。


 だからこそ文字での勉強を先んじてしておきたかったのだ。


 規格外なのは認めるけど、そこまで酷・・・かったね。


 思い描くだけで魔法が作れたり品を生み出せたりしているのだ。


 自重しなければ被害が可能性すらあると気を引き締めた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る