第72話:事の顛末を告げる
王に発言の許可を申し出たブラッド。
「構わぬから申してみよ」
「今回、ティングから王都に向かう街道で起きた事柄ですが、
全てのゴブリンを討伐しましたのは…
ここにいるリョータと言う孤児で御座います」
げっ?!何、
「何?!」
驚いた顔でブラッドの横に居る小さな冒険者に目を向けた王。
脳みそが無いと言われる王ではあるが、使える冒険者は使い倒したいと思う性分らしく、にや・・・と顔を歪め標的を狙い始めた。
やべぇ…阿呆に従事するくらいなら、リッツェで勉強したいと言い張るしか無いか?
「父上?いくら欲しくとも子供を食い物にすれば、
民が王都を離れてしまいますよ?」
第一王子は同行していなかったが、第二王子が暴走しかけた王を止めた。
「うぐっ。欲しいと顔に出ておったか。
そなた名を何と申す?」
「・・・(さっきブラッドさんがリョータって教えたよね?)
リョータと言います」
家名があるのは、隠しておくべきだな。
爵位がある家に養子に迎えさせ、大人になったら家臣として王城に招き入れ、ブラック企業が如くコキ使われるんだろうからな。
「褒美に何が欲しい?爵位か?土地か?金子か?」
「・・・何でも良いのですか?」
「ああ、良い良い」
「では自由を下さい」
「「は?」」
王と王子が同時に言葉を発した。
そして集まっていた冒険者たちは、リョータが何を言いたいのか気づいたらしい。
「ですから自由を下さい。
僕は孤児なので冒険者として生計を立てるべく、
リッツェの学校へ行く予定で居ます。
魔法を学び剣術を学んで、
冒険者として色々な場所を巡って行きたいのです」
「し、しかし…その強さを他国や他領に持って行かれるのは…」
リョータは花畑な王の下で働く気などサラサラないのだ、と宣言する事にした。
「何でも良いと言われたので、
爵位も土地も金子も要りません。
自由が欲しいです」
何でも良いと言った手前、命令してまで王都に留める事が出来なくなってしまった。
「ぐぬぬぬ……。あい判った」
認める以外の選択が残されていなかった。
討伐に参加していた冒険者たちの多くは「
「陛下そろそろ城に戻りませんと…」
「・・・判った・・・」
残念だったねぇ。俺を取り込み損ねたって顔したって駄目だよーだ。
内心で舌をベー…と出したリョータは、ブラッドと共にギルド執務室へと向かう事になる。
「お前…あの王が取り込むつもりで居た事に気付いたのか?」
「何となくだけどね~。
僕・・・ランク上がっちゃうんだよね?」
急激に上げる事は難しいと言われ、Bまで引き上げられる事が決定し、俺のステータスは以下の通りになった
~~~~~~~~~~
リョータ・スズキ【隠蔽中:鈴木良太】
10歳【隠蔽中:35歳】
魔力:Ex【隠蔽中:
魔法属性:全属性(光、闇、風、土、水、火)
光魔法(Ex)、闇魔法(Ex)、風魔法(Ex)、
土魔法(Ex)、水魔法(Ex)、火魔法(Ex)
魔法:
火の
転移魔法(転移)、
開ける《オープン》、浮け《フロート》
【※詳細:考えた魔法を覚えられる(隠蔽中)】
Lv:Ex
職業:冒険者(仮)、テイマー、【隠蔽中:全職種適正】
ランク:B【隠蔽中:SSS】
スキル:採集Lv1【隠蔽中:Ex】、【鑑定:隠蔽中Ex】
念話Lv3【隠蔽中:Ex】、罠解除Lv1【隠蔽中:Ex】、
【隠蔽中:特定スキル:
【隠蔽:説明△】
▼ガイド:疑問に感じた事を「説明」と言う言葉を発した時に補佐するスキル
称号:なし【隠蔽中:転生者。神に愛されなかった男】
【従魔】小桜(フェンリル)、権太(野良猫)
ゴマ(野良犬)、琥珀(モモンガ)、
【隠蔽中:洞窟ダンジョン最上級攻略】
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