第48話:小桜と共同作業?
罠に足を取られていた
歩きにくそうだね。
【無理して罠を脱出しようとしたからかも知れませんわ】
【…伝説級と言われて居た、
いとも簡単に使ってはなりませんわ】
そう言われてもな…俺の場合、覚えたいと思った魔法を覚え「こんなのがあったらイイな~」と想像しただけで魔法を作れちゃうんだよ。
【…神様からの恩恵ですか。
それにしても凄いスキルを持っているのですね】
精神世界に呼ばれる事なく転生したからかな?
スキルを貰った経緯とか知らないんだ。
(そう言えば「何も知らずに落ちた」と神様は言ってらしたものね)
小桜はリハビリから始めないとだろうな。
【りはびり…?
それは一体、何をするのでしょうか】
ああ、こっちの世界にリハビリって言葉は無いんだな。
怪我をした体を元に戻す訓練をする事…だったと思うんだけど、うろ覚えでゴメン。
【いいえ歩けるようにする訓練…
と言う事は何となく理解できましたわ】
罠に掛かっていた状態を無理やりに動こうとした弊害だとは思うから、ゆっくり歩く事から始めてみよう。
【そうですわね、
私も無理に抜け出そうとして、
余計に食い込ませてしまうのだと、
気づいた時には遅かったもの】
骨にまで達してはいなかったと思うけど、筋を痛めている可能性はあるから無理をしない事。
【判っていますわ】
伏せている状態から立ち上がる小桜・・・だが、やはり長時間、罠と格闘していた影響なのか、上手く立ち上がる事が出来ない。
小桜、背中を少しだけ支えてみるから、もう一度ちょうせんだ。
【くっ…これは…
無理をし過ぎた影響ですわね】
ちょっと前足を触ってみるから、動かないでね?
【リョータ様…何を・・・】
罠が食い込んでいた箇所を優しく撫でながら鑑定を掛けてみれば、原因が判った。
[状態:無理して立とうとした弊害。
マッサージで解す事で多少は良くなるが、
無理をしてはならない]
鑑定を直接、掛けてみたんだよ。
そしたら無理して立とうとした弊害だと出てマッサージをする事で多少の改善は見込まれるらしいんだ。
【で、では…リョータ様がマッサージして下さいますの?】
「様」は要らないなぁ。
従魔契約したけど、家族だと思ってるからさ、兄と呼ぶか弟と呼ぶかして欲しい。
小桜は一度「リョータ」と呼び捨てした事が有るのだが、綺麗に忘れ、使役されてるのだからと言い「
素人のマッサージだから「うっとり」する事は無いと思うけど、どうする?
【
優しく、伸び切っていた筋を可動域が広がるイメージで解きほぐしていく。
【・・・
素人の手が心地よいと言ってくれるのは嬉しいけど、本職が行ったら眠ってしまう事があるらしいからね。
【それでも・・・ですわ。
凝り固まっていたかの様子だった筋が柔らかくなっている事に気付き、立ってみて…と促すと、ヨロヨロ…では無くスクっと立つ事が出来、一歩…二歩…と歩ける事を確認した小桜は、嬉しそう(俺には満面の笑みを浮かべているよう)に見え、怪我の心配は快方へと向かったと確信した
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