第6話:大騒ぎ?!
「ど、ど、どうしましょう!
このような能力を持った子供に初めて逢いましたわ!
これは司祭様・・・いいえ・・・
領主様に面会の申し込みをしなければ・・・!」
慌てふためくシスター・ハンナ。
何がどうして「そう」なったのか、解不能なリョータは
「え・・・?面・・・会・・・?」
と言葉を発するしか出来なかった。
どう言う事だ?魔力が最大だからなのか、それとも全ての属性を持っているからなのか、それすら判らないのに面会って…すげぇ面倒な事が起こる気がする・・・。
【リョータ、言い忘れたが、
そなた「巻き込まれ体質」となっておるぞ】
何ですと?!巻き込まれ体質・・・って事は、これから成長するに従って、巻き込まれる度合いが大きくなって行くんですか?
【度合いは変わらぬが、頻度が増えるんじゃ】
うわっ・・・すんげぇめんどくせぇ。
「はっ!ごめんなさいねリョータ君、
いきなり面会って言われても、
記憶が無いから不思議に思うわよね」
どこの部分を見たから、領主に面会しなきゃ…ってなったかなんて、判らないだけじゃなくて、自分が危険な存在だったのかもって不安も消したいから、聞いておかないと。
「うん。僕って危険な存在だったの?」
「違うわ。逆よ逆、
とても
全てに対応できるよう学ばなければならないのよ」
…俺とハンナさんが見たステータス、何処が稀なんだ?
全く判らん、でも剣術を学ぶかを聞いておかないと、習うって聞いた時に嫌な顔しそうだもん。
「・・・もしかして剣術を騎士様から学ぶの?」
「それは15を過ぎてからになると思うわ。
でもね、基本的な事を特別な学校・・・
魔法学校で学ぶ事になると思うの」
「魔法学校・・・?」
ハリポタ…じゃねぇが、ホグワーツ?流石に違うよな。
ハリポタみたいに杖もって、詠唱して魔法放つ・・・しかもハリポタは強力な敵との戦いだったよな、そんなの夢だ夢。
「このリッツェには2つの学校があるの。
剣術学校と魔法学校・・・
その中で難しいと言われているのが・・・」
「魔法学校なの?」「そうよ」
ハンナさんが説明してくれるんだけど、10歳の子供に、それ程多くの知識を詰め込むのかと突っ込みたい。
「
リョータ君には着る洋服と部屋を用意しなきゃね。
ここに座って待ってて」
「はぁ~い」
確かに、ステータスには全属性を持ってるとしか詳細が無かったけど、これって覚えたら水魔法とか風魔法とかが追加されてって、
色んな属性魔法が使えるようになったら、やってみたい事がある。
それは・・・亀で始まるアレだ(か〇は〇波)!
そして忍者のように水面を走って見たい!!
あと許されるならモフモフ(毛並みの良い犬や猫)に囲まれたい♪
俺の夢は無限大に広がるけれど、隔離されるんだったら、それも夢と終わるだろうな。
膨大な魔力を持った子供を怖がる可能性は捨てきれないって事くらい、理解できるからな。
覚えるなら文字と剣術…あと礼儀…と言っても子供だからな…普通に挨拶できるくらいか?
領主の判断を待たなきゃだろうけど、俺の服・・・用意して貰えるんだろうか?
て領主って侯爵とか公爵とか伯爵とか言われる人物じゃなかったっけか?!
そんな身分ある人物に庶民の俺が面会?!
しょっぱなからハードル高すぎるんですけど!?
これ…もしかして巻き込まれ体質ってか地雷原にならないか?
今から落ち込んでも仕方ないんだけど、落ち込まざるを得ないじゃん。
そんな大混乱な状態に陥っているリョータの元へ、ハンナが戻って来る様子を見せなかった。
…ハンナさん、俺がいるって事、忘れてないよね?でも…あの慌てぷり…忘れてそう(はぁ)
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