丸ごと一枚海老せんべい
駄菓子の
小さい頃のわたしは駄菓子屋さんへの出入りを基本的には禁止されていました。
代わりに箪笥の上に赤くて丸いお菓子の缶かんが置いてありまして、学校から帰ると、そこから祖母におやつを貰うのです。
おやつは時には冷蔵庫に入った果物だったりと、それはそれで美味しかったのですが、子供心は複雑?友達がお小遣いを握りしめて向かう駄菓子屋さんが羨ましくて羨ましくて。
そんなわたしが例外的に食べるのを許して貰っていた駄菓子が海老せんべい。
勿論、袋ごとなど貰えません。
大きな(子供の目からすると顔ぐらいの大きさに感じた)一枚の半分を割って貰います。
幼いわたしは心に誓ったものです。
「大人になったら絶対に、この海老せんべいを丸ごと一枚食べるんだ!」
うーむ、何だかこうしてみると、幼いわたしの夢というか決意は食べ物関係が多い上に、何ともいじましいというか、セコい気が(汗)
あ、因みに反動というのでしょうか、大人になって、海老せんべいを自力で買えるようになった時には一袋食べ切りました(ふむっ)
でも不思議に、あんなに大きく感じた一枚の海老せんべいはイメージより、こじんまりとしていて、大人になり夢が叶ったのにほろ苦さを感じてしまったわたしなのでした(しょんぼり)
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