好きになると

 高校時代、学食で1ヶ月、昼食にカレーうどんを食べ続けた事がある。


 十日目くらいになると、顔を覚えられて、食券売りのおばちゃんは何も言わずに、そっとカレーうどんの券を差し出してくれたものです。


 その当時、お金をあんまり持ってなかったわたしは(1年生のうちはバイト禁止だった)いかにして安く満足感があるものを選んで食べるかをいつも考えていた(色気より食い気!の食いしん坊)のです。


 それで目をつけたのがカレーうどんだったというわけ。


 安さと満足感に加えて、学食のカレーうどんには、ある特色があった。

 うどんの湯切りがあまくて、お湯が底に少し残っているのです。

 そこにカレーのルウがかけられる。

 これが良かった!


 わたしにはちょっと変な嗜好がありまして、お煎餅せんべいは湿った方が好き。

 天麩羅てんぷらやかき揚げなんかは、カラッと揚がったものをツユにどっぷりつけて食べるのが好き。

 天麩羅うどん、そばなんかも、ツユに沈めてホロホロと溶けだしたのを麺と絡めて食べる美味しさよ!


 なので、学食のカレーうどんも少しお湯が残ってるのにカレーを混ぜるようにして、麺を食べた後に汁を楽しむという・・・ね。


 貧乏性と笑わないでね。

 食い意地張ってただけとも言いますが。


 それに結構な凝り性?なのです。

 あんまり飽きるということがない。


 結局1ヶ月続いたカレーうどんの次は親子丼とかだったと思いますが、それもまた、1ヶ月続いたのでした。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る