第20話 カウンセリング

休職4ヶ月頃だったか、診察を受けたら、カウンセリングを勧められた。

以前も一度勧められたが、断っていた。


カウンセリング、受けてみる事にした。


40代のいかにも「やり手」風なカウンセラー、ますばアンケートやら心理テストやらをさせられる。


何日かに分けて、計5時間位か、結果が出た。


IQや私の性格、私の問題点等分かったらしい。


はぁ、そんなに簡単に分かるかよ…


結果はこんな感じだった


性格としては少し物静かだか、周りへの気配りが出来る。


真面目で責任感が強いが、問題を一人抱え込む傾向がある。


自分の事より、他人の事を優先しがちである。


……概ね当たっていた…


先生曰く、こういった性格の人がなりやすいのがこの病気らしい。

人に頼ったり相談したりするのが苦手で、ストレスを貯めやすい、上手く発散出来ない人が、発病する傾向にあるらしい。


そうなのか…


その頃、会社の方も動きがあった。

産業医が2ヶ月に1度面談をするという。


産業医の所に行って近況を報告するだけだ。


会社に行きたくないが仕方ない


1度目の産業医面談


元気無い感じで行くと、

「まだ時間が必要みたいだね」

と、すんなり終わった。


この頃は診察と同日にカウンセリングも受ける様になっていた。


カウンセラーは、復職はもちろん、復職後に関してもアドバイスしてくれる。


一番の問題は私は人に相談出来ない事らしい


この事に関して、散々やりとりしたが、今だに答えが分からない。


読者の方も思っているかもしれない


確かに「退職する」の前に、同僚、先輩、上司、友人にすら、誰にも「相談」していない。


いきなり「辞めます」だ。

誰がに相談してもいいだろう。


最初、1係のD班のリーダーにされた仕打ちは

「自分が悪い」と思っていたから、相談などとてもではなかった。

いや、相談はしている

Aさん、Bさん、Cさん、分からない事があれば聞いていた。

結果はあの通りである。


上司に「A社内製装置」が分からない事、

休みの日に出てきて教えを乞う、等の

相談はしてきたつもりだった。

間接的な相談であるが…


「無視されて困っている」

と上司に相談すべきだったか?

結果はどうなっていただろうか?


また、2係でも、仕事が分からないまま1ヶ月近く過ぎてしまっているが、ここも、もっと分からない事を周りに相談すべきだったか?


2係なんてとてもじゃない


例えるなら

高校の授業に小学生の私が混じり


私「分からないから教えて下さい」


「何処が分からないんだい?教えてあげるよ」


「全部です。私はひらがなもあまり書けません、この授業内容なんて全く分かりません」

なんて言えるか?

言った所でどうなる?


「じゃあ、もっと簡単な事(仕事)を与えよう」

なんて回答は無いだろう。


何故ならば、ここは高校(2係)だからだ。


小学生が出来る様な事(仕事)は無い


「じゃあ、講師を専属で付けようか?」

と言わたとしよう。


講師(2係の人)も仕事がある中、

ますば足し算から覚えよう、1+2=3だよ。

なんてとぼけている。

そんな暇な講師(社員)は居ない。


そして、ゆっくり覚えなさい、といいつつ

1ヶ月もしないうちに大学レベル(とあるプログラム)を始めなさいと言われた様な感じである。


カウンセラー

「じゃあ雑用からでもお願いしたら?」

「何でもいいから出来る仕事だよ」


事務仕事はAI(プログラム)化され、雑用は派遣が行っていた。正社員へ求められる仕事はそう甘くはなかった。


カウンセラーと散々話し合った。


まるでバイトの話をしてる様だった。

はぁ…そんな簡単な事じゃないんだよ…


最後まで結局折り合いはつかなかった。


私は今だに分からない。


答えがあるなら教えて欲しい。

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