第12話 産業医

もう完全に会社を辞める気でいた。


課長

「待て、早まるな」


…早まるなも何も、2度目だそ…


課長

「よく考えてみろ、お前には家族がいるだろう、子供も3人。生活はどうするんだ?

もうこんないい会社には2度と入れないぞ、俺はお前が心配なんだよ」


そりゃあそうだよ、分かっているよ、路頭に迷うかも知れない。

しかしそんな問題じゃない。


私「すみません…会社についていけません」


暫くやりとりした後


課長

「産業医の所には行ったか?

予約するから行ってこい」


産業医って何だ?


…知らなかった。

会社に医者が常駐しているみたいだ。


まあコンビニもATMも社内にある位だから不思議ではないかなぁ


その日の午後だったと思う。

産業医との2者面談が始まった。


話は伝わっている様だ。


産業医

「何故辞めたいの?あなたの評価はとても良い。もっと自信をもっていい」


色々話したと思うが覚えていない、完全に辞めるつもりだから、いたちごっこだった。


産業医

「じゃあ、有給があるでしょう、それを使って暫く休みましょう、1~2週間位」


「とにかく、今あなたの精神状態は不安定だから、大きい決断はしない様にしなさい」


「……………………はい…………」


あまり納得いかなかったが、とりあえず2週間有給休暇を取る事になった。


「他にも休職制度というのもあって、1年間は休めます。給料も過去半年の平均の85%貰えるから、あなたの場合結構な金額貰えますよ」


「休職?そんな事したら次の就職活動に影響出るんじゃないですか?」


「大丈夫です。

あと、紹介状を書くから、ここに行きなさい。明日の午後」


半ば強制的だった…病院への受診。







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