第10話 係移動

退職を願い出た次の日、係長、課長ともに面談をした。


2人とも私に謝罪してくる。


何を謝罪するのかと思えば、私をD班に配属した事に関してだった。

こうなる可能性は予測していたと言うのだ。


D班のリーダーは少し問題児らしい。

課長に喧嘩を売ってきた事もあるらしい。


そんな事はどうでもいい。

元はと言えば私が班編成に異論を唱えた経緯があり、リーダーと上手くコミュニケーションの取れなかった私のせいなのだ。


こういった場合、上司はどう対応するのか?


私は頑なに退職したいと願い出ている為、理解してくれると思っていた。


しかし違った。拒否された。


そしてこう提案された。


今の1係から2係に異動しよう。


私の所属している課には2つの係がある。

その係を異動して、暫くはゆっくりして、合う仕事を見つけようと言ってくれた。


課長の権限で今すぐ出来る最大限の配慮と言えよう。

親身になってくれて嬉しかった。


しかし、私は断った。


何故ならば1係はレベル5程度の仕事であるが、2係はレベル7位か?と思っていたからだ。


「たとえ2係に行っても、到底役に立つとは思えません」


課長

「心配要らないよ、ゆっくり時間をかけて覚えればいい。もしかしたら合うかもしれないよ」


次の日にはもう席も準備してあった。


こうして、私は係異動という事になった。




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