18話 嫌な思い出

 あたしは有馬亮君にLINEを送ることにした。内容は、

[こんばんは! 亮君はいくつ?]

と、いうもの。

 夜だからなのか、すぐに返事はきた。

[23歳だよ。どうかした?]

 年下か、まあいい。いい男には変わりはない。

[亮君の年齢を知りたかったの。ねえ、今夜これから遊ぼう?]

 また、すぐに返ってきた。

[えっ? もう9時だよ。何して遊ぶの?]

 あたしもすぐに返した。

[カラオケに行こう?]

 すると、亮君は、

[カラオケかぁ。嫌な思い出があるんだよなぁ……]

 なんだろう? 考えても思いつかないので質問した。

[嫌な思い出? なに?]

 しばらくLINEはこなかった。


 1時間ほど経過してようやく亮君から返事がきた。なにをしていたのかな。

[まえに男友だちといい関係になったから告白したらふられた。それ以来、カラオケにはいってない]

 へーっと思って、返事をうちこんだ。

[でも、あたしは好きだな、亮君のこと。やさしいじゃん! だから人としてね]

 返事がこない。なぜ? あたしのLINEで気に障ったことあるのかな。そして少ししてから、

[ありがとう。そんなこと言ってもらえて嬉しいよ]

 本当にそう思っているかな。まあ、そう言っているからそうなのだろう。なんせ、異性に言われた言葉だから、本気にしないかなと思ったから。とりあえず、あたしにもまだ亮君には恋愛感情はほとんどないから、人として好きということを伝えられてよかった。徐々にお互い気持ちが変化していければいいかな。

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