第9話 想いの力

「今回、君がここへ来たのは、ひとりになりたかったら」

「ああ」

「でも、どこかで、私に出会いたい、そう願ってた」

「自信家だね」

「否定する?」

「しない。その通りだ」

全く、敵わない。


「私もそう、君とまた会いたいと思っていた」

「本当に?」

「うん。本当だよ」

「君の想いと、私の想いが、また巡り合わせたんだよ」

「そうか・・・神様は希にいきな事をするな」

めぐみちゃんは、首を横に振る。


「神様のおかげじゃない。私たちの力だよ」

「そんな大袈裟な」

「大袈裟じゃないよ。人の想いは強いんだから」

すごいよ、めぐみちゃん。


君はすごい。


「て、らしくなかったね」

「ああ」

「でも、会えて嬉しかったよ。ありがとう」

「こちらこそ」


めぐみちゃんは、手を握ってくる。

これは・・・恋人つなぎ?


「約束だよ。このまま、うちまで帰ろう」

「でも?」

「恥ずかしい?」

「いや、嬉しい・・・」

でも、さすがに照れくさいな・・・


こうして帰路についた。


数日後に、バーベキュー大会が始まる。

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