第5話 クイズタイム

「うーん、風が心地いね」

めぐみちゃんは、大きく伸びをする。


「なあ、めぐみちゃん」

「何?」

「来た時も思ったんだが・・・」

「うん」

俺は疑問を投げかけた。


「どうして、夏のこの時期に、海にだれもいないんだ」

「気になる?」

「うん」

「言ったよね、貸し切りだって」

確かに訊いた・・・


でも・・・


「どうして、貸し切ったの?」

「エヘヘ」

めぐみちゃんは、上手くごまかそうとしている。


なんだ?

言えない事なのか?


「ウソウソ、教えてあげる」

「何?」

「君にだけ、特別ね」

いえ、特別はいいです。

この場合は・・・


「じゃあ、クイズにするね」

「クイズ?いきなりですか?」

「うん、もちろん商品は用意しているから」

「どんなの?」

言葉を待った。


「ノーヒントで答えられたら、キスしてあげる」

「うん」

「ワンヒントなら、腕を組んで歩いてあげる」

「ほい」

「スリーヒントなら、恋人つなぎで、歩いてあげる」

めぐみちゃんの、中では、恋人つなぎのほうが、ランクが下なのか?


でも、そうかもしれない。


「で、フォーヒントは?」

「頭なでなで」

「ファイブヒントは?」

「それ以上はだめ。罰としてビンタします」

めぐみちゃんのビンタは、痛いらしい。


武雄が言っていたが、両親よりも、はるかに痛いようだ。

両親からぶたれて時の傷みは、数分で消えるが、

めぐみちゃんにぶたれた時は、3日は消えないらしい・・・


女の子って、不思議・・・

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