姫様と騎士


「リンディ姫様、お久しぶりですね!」


「まああ!ユクシール伯爵夫人!お久しぶりでございますねっ!」


ふわふわの綺麗な金髪に、藍色の瞳の美少女。ますます美しいお姫様になられましたね。


姫様は、13歳にしては身長が高めで、お人形さんみたいに可愛いらしいです。


特に、薄桃色のドレス。似合いすぎてますよ!


「弟のリンゼールは、もちろん可愛いですよ?でも、ほんとは、寂しいんです。」


「姫様………!わたしが、貴女の義叔母として、話し相手になりましょう………!」


リンゼール皇太子殿下は、これから先も大人になるにつれ、忙しくなりますが………


姫様は、まだ、暇な時間が多いらしいのです。


「まあ!ほんとう?ありがとう!義叔母様!」


「ふふふ。どういたしまして。姫様。」


20歳にして叔母様………と呼ばれるのは、少し不思議な気持ちになりますが、仕方ないです。


なぜなら、国王陛下は今や40歳。王弟殿下の旦那様と15歳差もある兄弟ですから。






「そのお方が、姫様の義叔母様でしょうか?」


「ええ!そうなんです!ユクシール伯爵夫人、フィーリエ義叔母様ですわ!」


キリッとした日少年が来ました。見たところ、騎士見習いのようで、かっこいいですね。


姫様の、ご親族か、ご友人でしょうか………?


「フィーリエ夫人、こんにちは。初めまして。姫様の護衛騎士見習い、ミレイス公爵家の嫡男リーストファーです。姫様とは、同い年です。よろしくお願いいたします。」


「まあ!ご丁寧に、ありがとう存じます!」


リーストファー様は、先王の姉君にあたる先代公爵夫人の孫息子のひとりですね。


つまり、姫様にとっては再従兄にあたります。


「義叔母様、リーストファー様は、わたくしの婚約者になられましたの。」


「まあ!婚約者に!おめでとうございます。」


「「ありがとうございます。」」






「ユクシール伯爵は、王弟殿下のはずですが、なぜ、公爵家ではないのですか?」


「リーストファー様………それは、旦那様が自ら志願したのです。」


リーストファー様は、ずーっと疑問をお持ちになられていたのでしょうか。


直接聞いて来ました。複雑な事情は、こちらにありませんけれど………


複雑な家庭そうだと思われて、聞いてくる方もいるのです。


「ミレイス公爵がいるからというのもあるそうですけど、まだ未熟者ゆえ伯爵から頑張るのだと言っておりましたよ。」


「それは………素晴らしい考えの持ち主ですね。私も、伯爵から、頑張りたいものです。」


「ふふふ。少しずつ、頑張って下さいませ。」

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伯爵夫人の日常 ゆりあ @aoi48usausa

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