プレイヤーの森

 サピエ王国に於いてプレイヤーが降誕する地とされている場所。

 プレイヤーはこの森にある洞窟の何処かに降り立つとされているが、この王国で最後に確認されたプレイヤーが死亡してから、百年以上の年月が流れている。

 故に、プレイヤーを迎え入れるための屋敷などの手入れなどをするための人員は最小限にされ、プレイヤーを迅速に保護するための部隊も、お転婆貴族のお嬢様という状態になってしまっている。

 屋敷には執事と一名メイド長一名メイド四名と女性騎士四名が詰めるのみとなっている。

 執事とメイド長はプレイヤーを迎える為、メイド四名は女性騎士のお世話の為にこの屋敷に居る。

 この屋敷に居るのは全てスデュエステン公爵家所縁の者。

 この屋敷に詰めるものは定期的に入れ替わる(凡そ一ヵ月程)、食料などの物資などもその時の交代要員自らが持ってくることになっている為、この交代時の隊商は一ヵ月分の生活を森の中で遅れる分だけの物資を運ぶ。なのでこの時の隊商は複数の荷馬車で構成される。そして、任期終了した屋敷に詰めている騎士は、この物資搬入するための馬車の帰りの護衛をする役目を終えて任期が終了とされる。

 この護衛の任は最寄りの領境の駐屯地迄とされていて、この駐屯地で報告をすることで任が解かれることなり、原隊復帰する手続きが取られる。

 この時に使用される道は、先代のプレイヤーが存命の時に施設されたものだが、今現在整備は碌にされていない。

 洞窟に設えた扉などからも解る通り、整備状況は劣悪でプレイヤーを持て成す為の屋敷へと続く森の中の道の状態はかなり悪い。流石に人員が詰めるための屋敷は手入れがされているようだが。これも、騎士と一緒に詰める執事やメイドなどがいればこそである為に、大工などの専門職の手によるメンテナンスではないのが屋敷の屋敷を細かく見ると見て取れるだろう。


 プレイヤーの森

 サピエ王国内のズドステン領地内南寄りの山脈にある森。

 陰樹が殆どの森で、陽樹は森の境目に多少ある程度。

 木々の根元には木の陰でも発育できる種類の草花が生えている。主にシダやコケ等。

 主人公が居た洞窟はサピエ王国を囲う様に存在する山脈の麓にある。

 洞窟は直角程でないがかなりの勾配のある崖に存在する。

 主人公はそんな洞窟の中ほどで横たわっていた。そして、進んだ方向が偶々外へと通じる方向だったために。洞窟の奥に行く方にはいっていない。


 さて、プレイヤーの森なのだが、一見普通の森と思えるかもさ入れない。ただこれは現実側の認識読者や作者の感覚で見た場合だからと言える。

 この世界では動植物は少なからず魔素(メニウではセキヒ)の影響を受けている為、様違いが散見される・・・筈なのだが。プレイヤーの森の植生は私たちの世界とあまり変わらない物となっている。

 これはこの森で魔物が発生しないように、魔物の発生を抑制するアーティファクトが設置されている為である。

 このアーティファクト正確には魔素(セキヒ)を集めるという能力だ。なので注の影響下にあるこの森は、この世界としてみた場合独特な森という認識が、この世界側の住民の感覚となる。

 因みにではあるが、本編内でトウモロコシなど現実世界と同様の名前で作物が出てくるのだが、上記の理由から私たちの世界のトウモロコシよりも栄養価や成長率などが高くなっている。

 逆に言えば、プレイヤーの森はこの世界では成長が遅く、栄養価が低いと言う事になる。

 またアーティファクトは主人公が最初に目覚めた洞窟の奥に安置されているのだが、洞窟の奥は大量の魔素(セキヒ)が集められた結果、ダンジョンと化してしまっている。

 主人公が反対側に向かっていたら、下手したらそこで終了となっている場合もあった。

 この森に詰めている騎士は表向きはこのような事故が起こらないようにすることも命令と含まれていることになっているが、実際にはそれならそれで問題なしと言った感じだ。


洞窟内にある青い光を放つ石や岩について。

 この発行する石や岩は元々赤紫色に発光していた。

 これは洞窟内にある魔素(セキヒ)を集めるアーティファクトがあった所為で、この洞窟の岩が魔素(セキヒ)を貯め込んだためだ。

 しかし、今は長い年月の中で洞窟の浅い場所にある石や岩の魔素は枯渇している。

 その為元は赤紫色に強い光で発光していたこの石や岩は、今は青く淡い光を発光するようになった。

 なので、この洞窟にあるこの石や岩は魔素(セキヒ)を吸収することが出来る特性が備わっている。

 魔素(セキヒ)が枯渇した状態は非常に脆くなってしまう。

 魔素(セキヒ)が満たされている状態だと、赤紫色に発行して強度が増す。


 後に主人公がこの洞窟を探索する際にこの事に気づき、この石や岩を活用するようになる。という話を入れてもいいかもしれない。


 このプレイヤーの森だがその時代背景からズドステン領内であるにもかかわらず、御用林・・・、つまり王領扱いとなっている。


 また、プレイヤー森の中では、魔物を倒しても霧状にならない。

 そして、メニューウィンドウを使用してスキル等も使用できない。

 これは、この場所に設置されているアーティファクトが魔素(セキヒ)を集めている為である。

 このメニューウィンドウを使用したスキルの仕様は、外部の魔素を介して情報をやり取りしている、

 その為に魔素濃度が無いと言って良い程薄いプレイヤーの森ではシステムの恩恵を受けられないのだ。

 ただ、システムを解さずにスキル(厳密にはスキルではなく純然たる技術)を行使することは出来るが、これは自身で生成した魔素(セキヒ)のみを使用する上に、システムのアシストもないので、自分の努力によって獲得した技術で行使する必要がある。

 なので、プレイヤーの確保の為にこの森に居る女性騎士達は、練度がそこまでではなかったためにメニューの恩恵を受けられなかった。

 逆に言えば、そんな環境下でセキヒの輝きを放ちスキルをアクティブにしたプレイヤー達を襲った敵は相当の手練れという事だ。


 プレイヤーの森とその外のプープルの森との境界線では、青みのある水とも空気とも言えない何とも不思議な膜の様なものが存在している。

 

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